おいしい発見レシピ

奥村シェフがオーストラリアで手に入る食材を使ったレシピをご紹介

おいしい発見レシピ:じゃがいものニョッキ セージ・バターソース

おいしい発見レシピ

じゃがいものニョッキ セージ・バターソース

じゃがいものニョッキ セージ・バターソース

材料(4人分)
ニョッキ
じゃがいも…600g 卵黄…2個分 小麦粉…75g パルメザンチーズ…大さじ1
ソース
バター…大さじ2 ベーコン…60g にんにく…1片 セージの葉…8枚
※パルメザンチーズ(仕上げ用)…適宜
※残ったセージは刻んでバターと混ぜ合わせ、冷凍できます。
 

作り方
1. じゃがいもは皮をむき、火が入りやすい大きさに切り、洗います。
2. 鍋に湯を沸かし、1.5%の塩(1リットルの水に対し15g)を入れてじゃがいもを茹でます。しっかり塩をしておくと、水っぽくなりません。
3. じゃがいもに串がスッと通ったら、ザルにあげてよく水を切り、鍋に戻して水分を飛ばし、親指大位になるまで軽くつぶします。
4. ザルとゴムベラを使い、少しずつ押さえつけるようにして裏ごしします。
5. ボウルに、裏ごしたじゃがいも、小麦粉、卵黄、パルメザンチーズを入れて、やさしく混ぜてなじませます。
6. 打ち粉をしたまな板に5を1/4量ずつのせ、手にも粉を付けて直径2cm程度の棒状にします。乾いた包丁で2cm程度に切り、くっつかないように粉(分量外)をはたいておきます。
7. 小鍋にバターを入れ、時々泡立て器で混ぜながらバターを焦がし、ソースとします。泡が細かくなるのを待ち、表面全体を覆っていた泡がなくなってきたら、火から下ろします。
8. 熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をしき、細切りにしたベーコン、半割りにしたにんにくを加えて、弱火で炒めます。
9. 火を止めて、5mm程度に刻んだセージを入れ、7のソースを加えます。
10. 大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、1%程度の塩を入れ、6を入れます。浮き上がってきた物から、ザルなどで湯を切りながら9のフライパンに移します。茹で汁を150ml加えて、ゴムベラなどで崩さないようにソースと絡めます。
11. 仕上げにパルメザンチーズと黒こしょうを振ってできあがり。

注目の食材Gnocchi ニョッキ
ポテトニョッキを手作りしました。なめらかでやわらかく、口の中でとろけるような食感が身上の、ポテトニョッキです。じゃがいもが主材料なので、パスタっぽくはないのですが、れっきとしたパスタの一種。古代ローマ頃から16世紀頃までは、じゃがいもは入らず小麦を主として作られていたようです。それもその筈、じゃがいもは南米ペルー原産。スペイン人によってヨーロッパに伝えられた言わば新顔。昔のイタリアにはじゃがいもはなかったのです。では、じゃがいもの入らない小麦の練り物と言えば、日本の水団(すいとん)? 歴史を紐解くと、アジアの小麦粉が中国経由で日本の水団に、シルクロード経由でヨーロッパ、そしてイタリアのニョッキになったようです。おもしろいものです。
このじゃがいものニョッキ、おいしく作るコツは粘りを極力出さずに作ることと、じゃがいもを水っぽくしないこと。じゃがいもは澱粉質、小麦粉はグルテンを含んでいるので捏ねれば粘りが出ます。粘りを出すとコシが生まれ、シコシコ、もちもちのニョッキになってしまいます。まあ、食感はどうであれ、お子様や友人と童心に戻り、粘土遊びの感じで作っても、それはそれでおいしいかと…。 シェフ奥村