鶏胸肉のグリル ハリッサ添え
作り方
1. オリーブオイル、みじん切りにしたにんにく、パプリカを混ぜ、鶏胸肉を最低でも2時間、できたらひと晩、マリネしておきます。鶏胸肉に厚さがある場合は、ひらいて薄くしてからマリネします。
2. ハリッサを作ります。チリフレークをお湯50mlで戻し、ラップをして30分蒸らします。
3. クミンシード、キャラウェイシード、コリアンダーシードを大さじ2のお湯でふやかし、みじん切りにしたにんにくと一緒にまな板の上でたたくか、乳鉢で軽くつぶします。
4. 3に乾燥ミント、オリーブオイル、塩適宜を加え、ミキサーで大方ペースト状になるまでつぶします。
5. クスクスを作ります。チキンストックを沸かしたら火を止め、クスクス、オリーブオイルを入れ、ラップをして10分蒸らします。
6. みじん切りにした、赤玉ねぎとパセリ、ローストしたスライスアーモンド、干しぶどうを加えて混ぜ、塩、こしょうで味を調えます。
7. 熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をしき、鶏胸肉を焼きます。
8. 焼けたら食べやすい大きさに切り、クスクスを添え、ハリッサと共に供します。
注目の食材:ハリッサペースト
前回に引き続き「ハリッサペースト」。もう作られてハマってる方がいましたら光栄です。ちなみに作ってすぐよりも数日置くと味が馴染み、ほのかな発酵臭が加わり一段とおいしくなります。ビンなどに入れ表面をオリーブオイルで覆うと日持ちもします。市販品もあるようですが簡単にできるので、この機会に挑戦してみて下さい。
さてチュニジア料理だと書きましたが、なぜ、私がチュニジア料理? と思われる方がおられるかと思います。実はこれ、フランス帰りの先輩から以前教わった物です。調べてみるとチュニジアの歴史はフランスと切り離せません。フランスを長く宗主国としていたので、両国間には食文化などの行き来があったようで、フランスでもこの食材は良く見受けられるそうです。これは逆の事例ですが、リッチモンドなどで見受ける、ベトナミーズサンドウィッチがフランスパン様のパンからできていることも、フランスがベトナムを、フランス領インドシナとしていた頃に伝えられたパンが、今ではその土地の料理となっているのです。このように戦争による侵略などを介してでも、食文化は伝わって行くとはたくましいものです。私も料理人の1人として、諸先輩から教わったことなどを伝えていかなくてはと思うこの頃です。 シェフ奥村