
海の旨みと香りのオイル煮牡蠣のアヒージョ
フランスパンなど…適宜
作り方
1. 牡蠣を殻から外し、塩(分量外)をふって軽くもみ、汚れを取ります。水で洗い流して、ペーパータオルなどで水分を取り除きます。
2. にんにくは皮をむき、芯を抜いて3㎜程度の厚さにスライスします。チリもスライスしておきます。
3. 深めの小鍋にオリーブオイルを入れ、にんにくとチリを入れて火にかけます。にんにくに軽く色が付くまで中火で煮ます。
4. 牡蠣を加えます。オイルにプクプクと泡が立ち、牡蠣に火が通ったら、みじん切りにしたパセリを入れて、できあがり。
フランスパンなどをスライスし、牡蠣と共にオイルをかけたり、浸して供します。
※オイルは、冷蔵庫に入れておくと、1週間程度日持ちします。
注目の料理法:オイル煮とアヒージョ
日本料理で油脂は揚げる、もしくは炒る以外にはあまり使いませんが、他の食文化では油脂の使い方は多岐にわたり、そのまま食べる(バターなど)、調味料として(ドレッシングやソース)、食材を漬け込む、加熱調理の媒体として(揚げ物、オイル煮)、空気と食材を遮断し保存性を高める、などがあります。その中のひとつ、「オイル煮」は、揚げる時の温度(160~190℃程度)より低い温度の油脂で食材を加熱する調理法で、揚げた時とは全く違う仕上がりになります。
今回のアヒージョ(ajillo)は、ずばりにんにくという名のスペイン料理のタパス(小料理)です。これはオリーブオイルの中で、揚げると煮るとの中間のような調理法で、にんにくとチリなどの香りをオリーブオイルに移し、主となる材料をその香りの移ったオリーブオイルで調理したものです。牡蠣はスペインではポピュラーではないようですが、海老、帆立、マッシュルーム、鶏肉など色々な物で、このアヒージョが作られます。素材の香りとにんにく、チリの香りがオイルに移るので、オイルもパンにしみ込ませていただききます。
今回の料理はワインにも良く合う簡単レシピです。牡蠣は1年中、どこでも手に入りますしワインまた然り。ぜひオーストラリアでマスターしてもらいたい一品です。 シェフ奥村