
冷やして食べてもおいしい大人の味 白身魚とスパゲッティのプッタネスカ風
黒オリーブ(種抜き)…60g ケッパー…1tbs 玉ねぎ…1個 白ワイン…100ml
スパゲッティーニ…400g パセリ…適宜 白身魚の切り身(など) …4切
季節の野菜(アスパラガスなど)…適宜 塩・こしょう…適宜
作り方
1. 白身魚は冷蔵庫で解凍し、軽く塩をしてぺーパータオルなどで水っぽさをとっておきます。
2. にんにくは半分に切ってつぶします。玉ねぎはくし切り、パセリはみじん切りにしておきます。
3. 鍋にオリーブオイルを入れ、にんにくと鷹の爪を香ばしく炒めます。
4. オレガノ、玉ねぎ、アンチョビ、オリーブ、ケッパーを入れ、アンチョビをくずしながら炒めます。
5. アンチョビが香ばしくなってきたら、白ワインを入れます。
6. トマトの水煮缶を加え、煮立ってから10分ほど煮込みます。水分を飛ばして、辛味と酸味を出します。
7. たっぷり沸かした湯に塩を入れ、スパゲッティーニをゆでておきます。
8. 白身魚を焼きます。フライパンを温めてからオリーブオイルを入れ、中火でゆっくり香ばしく焼きます。魚が水っぽいとフライパンにくっつきやすいので 水気をよく取り、樹脂加工のフライパンを使うか、魚の表面に粉をはたいてもいいでしょう。
9. トマトソースに塩こしょうをして味を調えます。
10. 皿にスパゲッティーニ、白身魚を盛り合わせ、トマトソース、パセリをかけます。季節の野菜を添えてできあがり。
※パスタとトマトソースだけで食べるときは、ソースにパスタを入れて少し煮ます。
※白身魚の代わりに、えびやいかでもおいしくいできます。
注目の料理:プッタネスカ
今回はとてもポピュラーなパスタのソースです。味のしっかりしたソースなので白身の魚と合わせました。プッタネスカはイタリア語で「娼婦風」。なんだか料理の名前とは思えませんね。イタリアンにはおもしろい名前の料理がたくさんあります。以前紹介したカルボナーラは「炭焼き小屋の人夫風」で、よくレストランなどで見かけるアラビアータは「怒りんぼう風」。
プッタネスカという呼び名の由来はアンチョビ、鷹の爪、ケッパー、にんにく、オリーブなどの瓶詰めや缶詰め、食材は、イタリアの家庭ではどこにでもあるようなありふれたもので、それもあまり手間をかけずにソースに入れてスパゲティと和えるだけで簡単にでき、「まるで娼婦が作ったような手抜き料理」というのでこの名前が付いたという説が有力だそうです。簡単そうに聞こえますが、おいしく作るとなるとクセのある物ばかりなので味と香りのバランスが大事です。
私のプッタネスカは以前、一緒に働いたイタリア人がいっていた「イメージは『あばずれ娼婦』だから、ホットで生臭く、それでいてコクがあって甘酸っぱくてセクシーじゃなくちゃプッタネスカじゃない」。こんな感じです。ですから、アンチョビの生臭さがあって、辛味は唐辛子、酸味はケッパーそしてトマトの甘酸っぱさとオリーブのコクが合わさってオレガノが香りを放つようなセクシー(?)なソースなんです。瓶詰めや缶詰など市販品の食材は塩気や味の強さが様々です。レシピの分量はあくまで目安。せっかく入れるんだから隠し味じゃしょうがないですよね。最後に味見をしてそれぞれの味がしっかりと味わえるぐらい入れてください。足りなかったら最後に足しちゃいましょう。鍋の中であなたのイメージの「あばずれ娼婦」を作ってみてください。 シェフ奥村