おいしい発見レシピ

奥村シェフがオーストラリアで手に入る食材を使ったレシピをご紹介

おいしい発見レシピ:ブラックマッスルの白ワイン蒸し船乗り風

おいしい発見レシピ

ブラックマッスルの白ワイン蒸し船乗り風

ブラックマッスルの白ワイン蒸し船乗り風

材料(4人分)
ムール貝…1kg(1人前12個ぐらい) バター…40g にんにく…1片 エシャロット …100g
玉ねぎ…1個 セロリ…大さじ4 白ワイン…250ml …200ml パセリの茎…適宜 パセリ…適宜
生クリーム…150ml トマト…1/2個 じゃがいも・ブロッコリー …適宜 タイム・ローリエ…適宜
塩・黒こしょう…適宜

作り方
1. 貝をきれいにします。足糸(そくし)を取り除き、タワシなどでこすって汚れを取ります。時間があれば、薄い塩水に浸けておきます。
2. にんにくとトマトはみじん切り、エシャロットと玉ねぎは薄切り、セロリは斜め薄切りにしておきます。パセリは葉をみじん切りにし、茎もとっておきます。
3. じゃがいもとブロッコリーは一口大に切って軽く下茹でしておきます。
4. 深めの鍋にバターを入れて温め、にんにくを軽く炒めます。玉ねぎ、エシャロット、セロリを加え、強火でしんなりするまで炒めます。
5. 貝を加え、臭い消しにパセリの茎、タイム、ローリエも入れます。
6. 白ワインを入れふたをして、強火のまま蒸します。1分ほど待って貝が開いてきたら上下を返し、水を入れて沸かします。
7. 火を止めて貝を鍋から取り出し、パセリの茎は捨てます。
8. スープを作ります。汁の残っている鍋にじゃがいも、ブロッコリー、パセリを入れ、生クリームを加えます。
9. 強火で沸かし、味見して塩、黒こしょうをします。
10. 貝を鍋に戻し、スープをからめながら温めます。最後にトマトを加えてできあがり。

注目のスタイルムール・マリニエール(マッスルの船乗り風)について
パリの北西、大西洋に面したブルターニュ、ノルマンディー地方の郷土料理です。100km以上続くリアス式海岸で大量に水揚げされるムール貝と、酪農が盛んなノルマンディー地方の乳製品、バターの組み合わせです。お隣のベルギーでも見かけることができます。
味付けはシンプルで、ムール貝料理の基本的なもの。本当の起源は知りませんが、船乗り達が船の上でささっと調理して食べた料理ではと、容易に予想できますね。山のように盛られたこの料理に、これまた山盛りのフライドポテトを添えて、空になった殻をトングのようにして貝の身をつまみ出して食べますが、今回のレシピはスープが残ってしまうともったいないので、クリームでスープ仕立てにしました。スープはバケットなどと一緒に召し上がってもいいですね。
この貝は日本では外来種ですからオーストラリアほど見かけませんが、こちらではどこにでも売られているので使わない手はありません。酪農も盛んなオーストラリア。おいしいワインもありますし…。これはもう、おいしい予感十分ですね。
ムール貝は、できたらあまり大きすぎず、小振りで重みがあるものを選んでください。新鮮で「口が開いていないもの」なんていうのは、みなさんご承知のとおりです。小振りのいいムール貝が手に入らないときは、ピッピィ(アサリのような貝)などを、まったく同じ方法で調理します。日本では大振りのアサリやハマグリで代用してみてください。それはそれで、また違った味わいで、おいしいお気に入りの一品になると思います。 シェフ奥村