おいしい発見レシピ

奥村シェフがオーストラリアで手に入る食材を使ったレシピをご紹介

おいしい発見レシピ:スペイン風 魚のスープ

おいしい発見レシピ

スペイン風 魚のスープ

スペイン風 魚のスープ

材料(4人分)
魚の切り身・・・4切れ にんにく・・・2片 じゃがいも・・・2個 玉ねぎ・・・1個 トマト・・・2個
赤ピーマン・・・1個 オリーブオイル・・・100ml タイム・・・適宜 パプリカパウダー・・・大さじ1
サフラン・・・大さじ1 白ワイン・・・150ml 魚のストック・・・150ml ベイリーフ・・・3枚
 

作り方
1. にんにくは4つ割りに、じゃがいもは1cm程度の厚さ、玉ねぎは繊維にそって5mm程度にスライスします。赤ピーマンは1cm程度の輪切り、トマトは10個程度のくし切りにします。
2. 鍋に、半量のオリーブオイル50mlをしき、全体に野菜を敷くように入れて、タイム、ベイリーフ、パプリカパウダー、サフランを加えます。
3. 残りのオリーブオイルを回しがけし、白ワイン、魚のストックを加え、魚に塩をしてから野菜の上にのせ、強火で沸かします。
4. 沸いたら弱火にし、あくを引きます。ふたをして20~30分蒸し焼きにします。いつも野菜がひたひた状態になるよう、途中煮汁が少なくなったら水を足します。2、3回煮汁をかけながら煮て、じゃがいもに火が通ったらできあがり。
※塩・こしょうで味を調え、オリーブオイルを回しがけして供します。

コラムスペイン風?
今回は肌寒い日に、試してほしい温まる簡単スープを作ります。スペイン風としましたが、スペインにコレがあるかは知りません。たっぷりのにんにく、ピーマン、トマト、オリーブオイルにサフランとパプリカの香り! これはスペインでしょ! というわけで、スペイン風と呼んでみました。
なぜ、これらの食材の組み合わせが「スペインらしい」かと言うと、それは少し歴史を遡ることになります。15~16世紀、コロンブスが大西洋航路の発見、南米大陸への到達と共に、ヨーロッパにもたらした新世界の野菜達。かつては『太陽の没することなき帝国、スペイン帝国』と呼ばれ、大航海時代に南アメリカの大半を植民地としていた頃、南米原産のピーマンやじゃがいも、トマト、香辛料などが、その覇権の中枢のスペイン帝国にもたらされたのであろうことは想像に難しくありません。それらと地中海の豊富な海産物、地中海地方原産で今でも生産量世界一を誇るオリーブを絞ったオリーブオイルが出会い、生まれた味わいのハーモニーというわけです。
あまり、楽しい発想ではありませんが、植民地化に伴った、悲しい歴史の産物かもしれません。スペインの歴史を悪く言うつもりはありませんので、ご理解を…。 シェフ奥村