おいしい発見レシピ

奥村シェフがオーストラリアで手に入る食材を使ったレシピをご紹介

おいしい発見レシピ:ソースとパスタの相性抜群 フェンネルとサーモンのフィットチーネ

おいしい発見レシピ

ソースとパスタの相性抜群 フェンネルとサーモンのフィットチーネ

ソースとパスタの相性抜群 フェンネルとサーモンのフィットチーネ

材料(4人分)
フィットチーネ…400g オリーブオイル…30ml バター…30g  小麦粉…大さじ1 にんにく…1片
玉ねぎ…小1個 フェンネル…1/2個 サーモン…250g 白ワイン…120ml 生クリーム…400ml 
トマト…大1個 サラダほうれん草…適宜 塩・こしょう…適宜
 

作り方
1. フェンネルは、繊維に逆らって薄切り、玉ねぎは5mm幅ぐらいの薄切り。トマトは、湯むきして賽の目切りにします。サーモンは、2~3cm程度の拍子切りにし、軽く塩・こしょうをしておきます。
2. フィットチーネは、たっぷりのお湯ときつめの塩でゆでておきます。
3. テフロン加工のフライパンに、オリーブオイル、バターを入れ、にんにくを割って中火で軽く炒めます。
4. 玉ねぎを入れ、しんなりしたらフェンネルも加え、甘みが出るまでゆっくり炒めて、一旦お皿にあけておきます。
5. フライパンにオリーブオイルを少し足し、くずさないようにサーモンを炒めます。
6. サーモンに火が通ったら、玉ねぎとフェンネルを戻し、小麦粉をふりかけます。
7. 白ワインを入れて沸騰したら、生クリームを加え混ぜます。
8. ソースが湧いたらトマトを入れて軽く煮込み、塩・こしょうをして味を調え、フィットチーネを加えます。この時ソースが濃かったら、フィットチーネのゆで汁を少し足します。
9. サラダほうれん草を加えて混ぜ、できあがり。フェンネルの葉を刻み、ソースに混ぜてもいいでしょう。

注目の食材フェンネル
今回使用したフェンネル。日本語では茴香(ウイキョウ)と呼ばれ、地中海沿岸が原産のセリ科の植物で、中国を経由し、平安時代に日本に入ってきました。日本では、もっぱら食用としてではなく、漢方薬に使用されます。さわやかな香りで魚介との相性がとても良く、加熱調理した時の優しい甘味は格別です。当地では、身近に手に入る食材なので、いろいろ使ってみてはいかがでしょうか?
可食部は肥大した茎の付け根の部分、糸状の葉と種子。茎部は薄くスライスし、サラダ等の生食や炒めて今回のメニューのようにパスタと合わせたり、魚介と合わせて供します。葉は生食や魚のマリネ等に使います。種子はパンやクッキー、ピクルス等幅広く使われます。この野菜、おいしいだけでなくダイエットに効果があったり、食欲増進、消化促進、利尿作用、眼精疲労等の数々の薬効もある優れものです。
私が東京で見習いシェフをしている頃は、ほとんど見かけることもなく、始めて見た時は、葉が外され茎もバラバラになっていたので、セロリだと思っていました。和牛のローストを焼く際に、肉の下にニンジン、セロリ 玉ねぎ、ハーブやスパイスを敷いて焼きますが、先輩シェフに「おい! 奥村! ローストビーフ用にミルポア切れ!!」と言われ、急いで用意し、先輩がこんがり焼いた和牛のロースの塊を上に乗せ、いざオーヴンへ。
40分後、悲劇が起きました。そうです、魚との相性ばっちりのフェンネルたっぷりのミルポアの上で、おいしそうな和牛のロースが焼き上がりました。先輩シェフ達が僕を睨んでいます。事情が飲み込めない僕は、ただただスマイル。この先は、皆様の想像にお任せします。トホホデシタ。 シェフ奥村