ちょっと気になる健康のこと

医者にかかるほどではないけど、ちょっと気になる健康のこと。ちょっと気になる症状の発症、予防や対策、対処法などをお伝えします。ただし、何事もプロに任せるのが一番。症状が改善されなかったり、酷くなる場合は、必ずドクターに相談を。

【新連載】ムズムズ・イライラ 花粉症のこと

 花粉症のこと

あちこちで花が咲き始め、街中が明るくなる春が近付いて来ると、なんだか心もうきうきしてくるもの。でもその一方で、目のかゆみや鼻水などの辛い花粉症に悩まされ、「春が一年で一番憂鬱で苦手な季節...」という人も多いのではないでしょうか。実はメルボルンは花粉症に悩まされる人がかなり多い街。そこで花粉シーズンが本格化する前に花粉症について学び、しっかり対策をしましょう。
取材協力: 富田愛子先生
 
花粉症とは? なぜ起こる?
花粉私達の体には、ウイルスや細菌などの異物が入ってくると、体内に「抗体」を作り、異物をやっつけようとする「免疫」という仕組みが備わっています。しかし、本来は無害の物質(植物の花粉など)が、鼻や目などの粘膜に接触した時に、免疫システムが「この物質は身体に対して危険! 」と間違った判断をして過剰に反応し、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまうことがあります。これが「アレルギー」です。
花粉症は花粉に対するアレルギーであり、危険だと判断した物質(花粉)に対して体の免疫システムが攻撃をしかけることにより、発作性反復性のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が出ます。アレルギーの原因となる物質は「アレルゲン」または「抗原」と呼ばれます。私達の身の回りには、ダニやほこりなど、花粉以外にも多くの種類のアレルゲンがあり、どのアレルゲンに反応するかは人それぞれです。
 
どんな症状がある?
花粉症の4大症状と呼ばれるのが以下の症状です。

◆ くしゃみ
くしゃみは、鼻粘膜が外部からの異物に対して拒否反応を起こしている状態です。呼吸して鼻粘膜に付着した花粉を、体内に侵入させずに外に出すためにくしゃみが出ます。アレルギー性の場合、連続して何度もくしゃみが出る点が風邪の症状とは異なります。くしゃみは全身の筋肉を使うので体力を消耗します。特に妊娠中は、腹部に力が入るくしゃみは、できるだけ避けたいものです。また、腰にも負担が掛かるので、お腹が大きくなる妊娠後期は注意しましょう。

鼻水◆ 鼻水
鼻水が出るのは異物を洗い流そうとする働きです。風邪の場合は、数日でねっとりした鼻水になりますが、花粉症は、さらさらした水っぽい鼻水が流れるように出ます。鼻水が出ている時は、鼻粘膜が敏感になっています。鼻の奥に綿棒やティッシュを入れるのは粘膜に悪影響なのでやめましょう。

◆ 鼻詰まり
鼻詰まりは、鼻の粘膜が腫れて、空気の通り道が狭くなることで起こります。鼻詰まりがひどくなると口呼吸になり、さまざまな二次症状を引き起こします。

目◆ 目のかゆみ
花粉などの異物が入ると目やまぶたに炎症が起きてかゆみが生じます。強くかいたり、こすっ たりすると、結膜や角膜を傷付けてしまったり、かゆみが強くなったりすることがあります。

 
こんな症状も
症状には個人差がありますが、これらの4症状に加えて、以下のようなさまざまな二次症状が出ることがあります。

◇ 口が渇く、咳が出る
鼻が詰まって口呼吸になると、乾いた空気が直接のどに当たるので、口やのどが渇きやすくなります。また、のどが乾燥し、更に異物が直接のどに入るため、咳が出やすくなります。

◇ においや味がよく分からない
鼻詰まりで鼻から息が吸えないと、においを感じにくくなり、料理の味が分かりにくくなってしまいます。

◇ 目の異物感、涙、目やに
花粉などの異物が目に入ると、目はかゆみを起こすだけでなく、目を守るために血管を拡張させて血流を増やしたり、涙の量を増やして洗い流そうとするため、目の腫れ、充血、涙や目やになどの症状が出ます。

◇ 耳の奥のかゆみ
喉の炎症による痛みやかゆみを、耳のかゆみとして感じてしまうことがあります。かゆいからといって、耳かきや綿棒などで耳をいじると、刺激によって、更に耳の中がかゆくなるのでやめましょう。

◇ 頭痛や頭重感、微熱やだるさ
鼻の粘膜が腫れて鼻詰まりを起こすと、鼻の穴の通り道が狭くなり、空気(酸素)をしっかりと吸い込めなくなるので、酸欠のような状態になって頭痛が起きたり、体がだるくなったりします。花粉症の頭痛は「鼻」が原因なので、鼻通りを良くして緩和させましょう。

◇ 下痢、腹痛などの消化器症状
口から入った花粉や花粉を含んだ鼻水を飲み込むことによって、下痢・吐き気・腹痛などの消化器症状が出る場合もあります。

◇ 花粉症皮膚炎
目の周りがカサカサする、あごから首にかけてかゆい、赤く腫れぼったくなるなど、花粉が付着しやすい露出部にかゆみや赤みなどの症状が出ます。特にアトピー性皮膚炎の人は花粉の時期に症状が悪化することがあります。

◇ 副鼻腔炎、気管支炎
花粉症の症状が長く続く場合や、花粉症の治療をしているにもかかわらず、なかなか症状が取れない場合は、副鼻腔炎や気管支炎を合併している可能性があります。

他にも精神的な症状として、睡眠不足、集中力欠如、イライラ感、食欲不振や、うつなどの症状を引き起こすことがあります。
GP花粉が飛散する時期は、風邪を引きやすい時期でもあり、症状も似ているので花粉症かどうか判断しにくいこともあるかもしれません。花粉症だと気付かずに症状を悪化させてしまうこともありますが、風邪ならば通常、1週間程度で治るのに対して、花粉症は原因となる花粉が飛んでいる間ずっと続きます。なるべく症状の軽い段階で治療を始めることが大切なので、症状が出たらまずはGPに掛かるようにしましょう。

 
次回は、原因となる花粉やなぜ花粉症になるのか? などについてお話しします。