
パンケーキ生地のガレット
作り方
1. パンケーキ生地用の卵、生クリーム、牛乳、水、バターはすべて室温にしておきます。
2. ボウルにバターと粉を入れてこねて馴染ませ、卵、生クリーム、牛乳を併せて、溶かすように混ぜます。
3. ベーコンは、1cm幅程度の拍子切り、玉ねぎは繊維に添って5㎜程度のスライス、マッシュルームは5㎜程度のスライス、ほうれん草は食べやすい長さに切り、おのおのバターでソテーしておきます。
4. テフロン加工の小さめのフライパンに薄く油をしき(分量外)、中火にかけます。一度火から下ろし、2.のクレープ地を1/4量入れて、フライパンをまわしながら弱火で薄く焼きます。
5. 火から下ろし、真ん中に10cm四方のスイスチーズをおき、ほうれん草、ベーコン、玉ねぎをのせ、再度弱火にかけます。
6. クレープ地のふちに気泡ができたら、真ん中にくぼみを作って卵1個を落とし、四隅をたたんで正方形にします。
7. ふたをしてごく弱火にし、卵の表面が白くなったらできあがり(1人前)。
注目の調理法:分子美食学
数年前、UKの有名なシェフ、ヘストン・ブルメンタール氏が来豪際に、ショウなどが各地で行われました。縁あってその時の仕込みの一部を私の店のキッチンで行う機会があり、氏の提唱する『分子美食学(ガストロノミー)』について、再考してみました。これは調理の行程を物理的、化学的に分析することで、以前から食品化学者や栄養学者の間では行われていました。
近年ではレストランなどの料理に活かし、新しいおいしさ、料理を生み出す手法・考え方ともされています。低温調理など既に使われている手法もこれに当たります。実際にやってみるとおもしろい。おいしく仕上がったり、今までにない食感だったりします。これからは、もっと物理、化学的な料理が増えていくかもしれません。私も取り入れていくでしょう。しかし、料理は「おいしい」が基本。食べる前に「こんな化学的な方法で作りました」的な取り入れ方でなく、食前の説明は料理の期待を高める程度にし、「おいしいけどコレはどうやったの?」、「実はこんな手法で…」と、していけたらと思います。手品の種明かしは見終わってからの方がよろしいかと…。 シェフ奥村