
海外在住日本人向けに心理カウンセリングを提供している日本の精神科医/心理士の首藤まり子です。愛子先生と心身の健康維持に役立つ情報を発信しています。
前回の5-4-3-2-1グラウンディング法に引き続き、今回は「オプティマルニュートリション」に焦点を当て、食事を楽しむことの重要性について掘り下げます。
オプティマルニュートリションの全体像
オプティマルニュートリション(Optimal Nutrition: 直訳すると「最適な栄養」)の基本は、栄養バランスはもちろんのこと、食事の質や食べる環境、そして食事の楽しみ方までを含む包括的なアプローチです。健康的な体を維持するために必要な栄養素を摂取するのと同時に、食事を通じて心も充足させましょう、という考え方です。
栄養バランスに関しては、個々の活動レベルや全身状態、年齢などによって必要な食事は変わってきます。ここで個別に取り上げていくことは難しいので、今回は「食事を楽しむ」ことに焦点をしぼってみていきましょう。
「食事を楽しむ」実践ガイド
◇ 共食(誰かと一緒に食べる)
食事は社交の場としても機能し、家族や友人との絆を深める手段になります。共に食事をすることで、より満足感を感じやすくなります。
◇ 一緒に料理を作る
家族や友人と一緒に料理をすることで、食事の準備の段階から楽しむことができます。料理のプロセスを共有することで、一緒に食べるだけよりも満足度が高まります。
◇ 雰囲気作り
特に一人での食事は、食器や盛り付けなどはあまり気にしないことが多いかもしれません。普段よりきれいに盛り付ける、お花などで少しだけテーブルを飾ってみる。「丁寧な食事の時間を自分に提供する」という意識は、自分の気持ちを穏やかに保つのに役立ちます。
◇ 食べる場所を変える
天気の良い日は、思い切って外で食べてみましょう。いつもの食事を持ち出して、外で味わう。それだけで少し特別な感じがしますし、日差しや風、鳥のさえずりなど、五感から得られる刺激はリラクゼーション効果もあります。
◇ 食べることに集中する
特に一人での食事中は、手元の携帯電話や動画などを見ながら…ということが習慣になっていませんか?それらから離れて、目の前の食事の味や見た目に集中してみるのも気分の切り替えには有効です。
バランスにこだわり過ぎなくて良い
栄養バランスはとても大切ですが、真面目な人ほどこだわり過ぎてしまい、食事を楽しむことがおろそかになってしまいがち。「一週間を通してバランスが維持できたら良いかな」くらいの気持ちで、ときにはその束縛から解放され、食事そのものを楽しんでみましょう。好きなスイーツをとことん楽しむ日があっても良いのではないでしょうか。
まとめ
オプティマルニュートリションは、栄養バランスだけでなく、日々の食事をどのように楽しむか、どのように心を満たすかにも注目し、心身の健康を促進しようという考え方です。「食事」は毎日必ず訪れるイベントです。せっかくなら、そのイベントを楽しく満足度の高いものにすることで、体だけでなく心の健康もケアしていきましょう。
MARIKO COUNSELLING
Mariko Shudo 精神科医/産業医/公認心理士(日本)
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![]() 富田愛子 Dr. Aiko(Tiarni)Tomita
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