愛子先生の診察室便り

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感染症対策 Part 1 コロナウイルス感染症とインフルエンザ(2024年1月)- 愛子先生の診療室便り

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感染症対策 Part 1 コロナウイルス感染症とインフルエンザ
 

メルボルンでオーストラリアオープンテニスが開催されています。世界中からメルボルンに人が集まってくることもあり、ビクトリア州政府は、コロナウイルス感染症が再度蔓延する恐れがあることをこぞって警告しています。
まずは、直近のコロナウイルス感染症とインフルエンザについてお話ししておきます。

コロナウイルス感染症の現状
2024年1月5日現在、ビクトリア州における過去1週間の新型コロナウイルス感染入院患者数は3,77人です。その前の週は307人で、この半年間では最も高い数となっています。現在、新型コロナウイルス検査・結果報告は義務付けられていないため、実際の感染者数はもっと多いと考えて良いと思います。
世界的には、最も蔓延している注目の“株”はBA.2.86株 ですが、ビクトリア州では、次世代変異種であるJN.1株の感染が2023年12月初旬から急激に広がっています。

JN.1 株は BA.2.86 株と同様に、より感染力が強く、手洗い・うがいの実施やソーシャルディスタンスをとるだけでは防ぎきれない可能性があります。夏なので、マスクの着用も困難に感じる人が多いことも事実です。
ワクチン接種は依然として感染の重症化を防ぐために有効です。前回のワクチン接種もしくはコロナウイルス症の感染から6ヶ月以上経っている場合は、掛かり付け医にご相談下さい。

<RAT (抗原検査)は有効?>
抗原検査が発売開始された頃に買い込んでいたRATキットは、新しい変異株のコロナウイルスも感知するかという質問をよく受けます。
RAT検査は有効期限内であれば変異株にも有効ではあるのですが、検査時期、検査方法、検査キットメーカーによって精度に差があるため、RAT検査が陰性でも、コロナウイルスに感染していないことが保証されたわけではありません。
そのため、陰性の結果が出たとしても症状がある場合はPCR検査を受ける、また、陽性の可能性があることを忘れず、症状がなくなるまでしっかり療養するようにしましょう。

冬にむけてインフルエンザ予防も
既に2023年版のワクチンはストックが少なくなっています。免疫力が低下している方は、掛かり付け医にご相談下さい。 2024年版のワクチンは、3月後半から4月に接種可能になります。

感染症のリスクは、いつも私達の周りにあります。
そのリスクが多くなるか、少なくなるかは私達自身がいくら健康に気を付けていても防ぎきれないこともあります。ご自身の直感を信じて、“人混みは避けておこう”といったときは、無理をせずにお過ごし下さい。
また、ワクチン接種だけでなく、感染症に負けない、免疫力を高める生活習慣を身に付けておきましょう。

Dr. Aiko Tomita Dr. Aiko Tomita Logo 一人ひとりに向き合った医療を提供
富田愛子 Dr. Aiko(Tiarni)Tomita
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