愛子先生の診察室便り

患者さんの健康上の気掛かりになることをお便りしていきます。

年末年始に注意すること、やっておきたいこと(2021年12月)- 愛子先生の診療室便り

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年末年始に注意すること、やっておきたいこと
 

ビクトリア州は、2回のワクチン接種者が85%を超え、人々の動きが活発になってきています。ロックダウンから解放され、外出の機会も増えて気が緩むことが考えられます。油断せず、クリスマスホリデー中も引き続き感染防止、体調管理に気を付けて楽しく過ごしましょう。
そして12月10日の時点で、コロナの新しい変異株 “オミクロン株” の感染が世界各地から報告されています。感染力、症状、ワクチンで重症化を抑止できるかなど、まだ分からないことが多いので、情報をアップデートしつつ、来年に備えたいものです。

最も害のある違法薬物
オーストラリアでは、ニコチン(たばこ)、アルコールが最も使用されている合法ドラッグ、そしてマリファナ、メチルアンフェタミンが最も消費の高い違法ドラッグです。 そのほかの違法ドラッグについては、メルボルンのヘロイン平均消費率はオーストラリアで一番、コカインの消費率が二番目に高いというデータをACIC (Australian Criminal Intelligence Commission)が2019年に発表しています。
コロナ禍ロックダウンの間は、違法ドラッグによる犯罪は減少したように見受けられますが、 年末のパーティーシーズンは、私達の気付かないところで違法薬物が接近することが予想されます。過去には、薬物を混入した飲み物を飲まされ、邦人女性が性犯罪に遭うという事件も発生しています。バーなどでは、自分の飲み物から目を離さず、『あれ?』と何か気になった時は、その直感を信じるようにして下さい。「このサプリ、飲んでみたら?」などの勧誘も気を付けましょう。

酒も‟薬物“、飲み過ぎ注意 
アルコールは、オーストラリア、日本で許容されているため、悪影響を及ぼす要因であることが分かっていても、実際には規制が難しい “薬物” です。飲み過ぎは、個人、家族、そして社会へさまざまな悪影響を与えます。 適度な飲酒を心掛けましょう。日本人は、一日当たり純アルコール20g程度、ビールなら中瓶1本、日本酒は1合が目安です。
アルコールを飲む時は、併せて水を飲むことが大切なポイントです。アルコールの分解には水が必要なため、1~2杯飲んだ後は、水1杯を挟んで脱水症状を避けましょう。ずっと座って飲食をしていると、どれだけ自分が酔っているか分かりにくくなるので、1時間に一度は歩き回るなど、アラームを携帯にセットしておくと良いと思います。 

ワクチン接種や健診の計画を立てる 
これから、日本に帰国する方もいると思います。日本では、12月から年明け3月頃までインフルエンザの流行時期に当たるので、ワクチン接種をしてから帰国することをお勧めします。コロナのワクチン接種後、1週間以上間隔をあけます。接種後約2週間で抗体ができ、その後3ヶ月ほど効果が持続します。詳しくは、掛かり付け医(GP)に相談して下さい。

コロナワクチンの第3回目・またブースター接種が開始されました。オミクロン株にもブースター摂取接種が効果的であることが報告されています。ご自身のワクチンステータスを上げるために、そのほかのワクチン接種との間隔を確認し、接種に備えましょう。
また、この時期に健診・子宮頸がん検診や乳がん検診の計画を立てたり、ストレスをためない工夫をしておくと良いでしょう。

年末年始は、これから始まる新しい1年に向け、心身の健康管理を考える良い機会ですね。
 

Dr. Aiko Tomita Dr. Aiko Tomita Logo 一人ひとりに向き合った医療を提供
富田愛子 Dr. Aiko(Tiarni)Tomita
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