わかりやすいビザのおはなし

ビザの問題解決します。ビザ・法律スペシャリストのAndy Ellenが分りやすく解説。

ビザ審査の優先順位(2022年7月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title ビザ審査の優先順位

6月のコラムでは、深刻なビザ審査期間の遅延についてお伝えしました。今回はそれに関連して、ビザ審査の優先順位についてお伝えします。 ビザ申請から申請終了までの審査期間はビザ申請数、ケースの複雑さ、また申請書類がすべて揃っているか否かなど、さまざまなファクターによって変わってきます。
一方で優先的に審査されるビザがあります。この審査の優先順位は移民省大臣の命令により決定されます。

優先的に審査されるビザ
現在の優先順位は、大きく分けて2つのカテゴリーがあります。1つは永住ビザ及び暫定ビザ、もう1つはビジネススポンサービザ Temporary Skill Shortage(TSS)<サブクラス482ビザ>となっています。
永住ビザはオーストラリアに無期限で滞在できるビザです。一方、暫定ビザは通常一定期間のみ有効なビザです。また永住ビザに申請可能になるまでの期間、一定の条件を満たさなければなりません。

2つのカテゴリー内で以下の優先順で申請が審査されます。

  1. ビジネススポンサー及び地方ビジネススポンサー。その中でも最優先職業リスト(PMSOL)に職業が載っている、または農業セクターの職業の場合は最優先される。
  2. グローバルタレントプログラムでの申請
  3. 重要セクターの職業のビザ申請
  4. Designated Area Migration Agreement(DAMA)プログラムの下でのビジネススポンサー及び地方スポンサー
  5. 認可を受けているスポンサーによるビザ申請
  6. 地方スポンサー(暫定)ビザ<サブクラス494>
  7. 地方技能(暫定)ビザ<サブクラス491ビザ>
  8. 技能独立ビザ<サブクラス187、489、190及び189>

重要なセクターや職業、また地方エリアで働くためのビザが優先されています。
ただ、優先されているビザタイプの申請でも、申請順に審査されるとは限りません。例えば、地方スポンサービザ<サブクラス494>の申請の場合、重要セクターの職業での申請の方が、ほかの職業での申請より早く審査されます。

早めの申請計画を
COVID-19パンデミック中も、移民局は継続して国内外からの申請を受け入れていました。しかし、特別渡航許可が下りなければオーストラリアに入ってこられないため、その許可が下りるまで審査が終らず遅延の原因となりました。2021年12月15日以降は、特別渡航許可を取得しなくても入国することができるようになりましたが、いまだに審査期間の遅延が継続しています。
国境が再開している現在もなお、ビザ審査の遅延は継続しているのが現状で、この状況の急速な改善は見込めないでしょう。重要セクターの職業でない申請者やスポンサー会社は、審査期間の遅延も念頭に入れて早めに申請の計画をした方が良いでしょう。
多くのビザタイプの審査期間のデータは移民局によって毎月更新され、移民局のウェブサイトから確認できます。それが最新の審査期間の指標となるので、定期的に確認すると良いでしょう。

ビザに関する情報、ご相談は、Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。

 

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
ビザ、法律に関するご相談に経験豊富なスペシャリストが対応します。
日本人スタッフによる日本語サポートあり。
相談先 E: Yuki.Nomura@kabolawyers.com(日本語)
E: andy.ellen@kabolawyers.com(英語) 
T: 03-9663-3337 T2, Level 23, 360 Collins St, Melbourne