レジデント リターン ビザの概要
オーストラリアの永住権保持者は、無期限に滞在でき、自由に働いたり学んだりできます。しかし永住権を持っていても、市民権保持者のように海外から自由に帰国できるわけではありません。
永住ビザ取得後、最初の5年間には渡航許可があり、この期間中は自由に出入国できます。但し5年が過ぎると、オーストラリア市民になるか、新しい渡航許可を取得しない限り、自由に出入りすることはできなくなります。渡航許可を得るためには、レジデント リターン ビザ(Resident Return Visa / RRV)を申請する必要があります。
RRVの申請条件
申請者は次のいずれかに該当する必要があります。
- オーストラリアの永住権保持者
- 市民権を失った、または放棄した元市民
- 前のビザが取り消されていない元永住者
また、家族メンバーは別々にRRVを申請する必要があり、各個人に申請料が適用されます。
RRV<サブクラス155>
RRV<サブクラス155>は、1年または5年間のビザが発行されます。付与される渡航有効期間は、個別の状況によります。
5年間のRRVを取得するためには、過去5年間のうち少なくとも2年間(合計730日)、永住ビザでオーストラリアに滞在している必要があります。この2年間は連続している必要はありませんが、ブリッジングビザやテンポラリービザでの滞在期間はカウントされません。
上記の条件を満たしていない場合でも、オーストラリアとの「実質的なつながり」を示すことができれば、1年間の旅行許可を取得できるかもしれません。申請は個々のケースに基づいて判断されますが、「実質的なつながり」には、家族、ビジネス、文化、雇用の関係が含まれます。
この期間中、オーストラリアに住んでいなかった理由を説明し、これらの「つながりを詳細に記述した文書を提出する必要があります。また、その「つながり」がオーストラリアに利益をもたらすものであることを示す証拠も提出する必要があります。
RRV<サブクラス157>
RRV<サブクラス155>の申請条件を満たさない人でも、RRV<サブクラス157>の申請対象となることがあります。
初回の永住ビザの有効期間中に、少なくとも1日オーストラリアに滞在していた場合、3ヶ月間有効のRRV<サブクラス157>が発行される可能性があります。なぜオーストラリアを出国したいのか、または既にオーストラリア国外にいる場合、なぜ出国したのか、その理由を詳細に説明しなければなりません。
RRV申請が却下された場合
RVに国内から申請し却下された場合、行政上訴裁判所(Administrative Appeals Tribunal)にその決定の見直しを求めることができるかもしれません。
国外から申請した場合には、通常上訴権はありませんが、市民または永住者としてオーストラリアに住んでいる近親者がいる場合、その人が決定の見直しを求めることができる可能性があります。
RRVの有効期限が過ぎたらどうなる?
オーストラリアを出国しない限り、永住者として無期限に滞在することができます。
RRVの有効期限が過ぎた後にオーストラリアを出国し、再入国したい場合は、新しいRRV申請をする必要があります。国外から申請することもできますが、出国する前に申請を済ませておくことをお勧めします。
健康及び人格要請
通常RRV申請には、健康及び人格要請は適用されません。但し、申請書には品行に関する質問が含まれており、その回答によっては、犯罪経歴証明書の提出が求められる場合があります。人格審査の結果、申請が拒否されることもあります。
RRVの更なる詳細、申請条件の確認はKabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。
Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)
KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
ビザ、法律に関するご相談に経験豊富なスペシャリストが対応します。
日本人スタッフによる日本語サポートあり。
相談先 E: Yuki.Nomura@kabolawyers.com(日本語)
E: andy.ellen@kabolawyers.com(英語)
T: 03-9663-3337 T2, Level 23, 360 Collins St, Melbourne