おいしい発見レシピ

奥村シェフがオーストラリアで手に入る食材を使ったレシピをご紹介

おいしい発見レシピ:ローストポークりんご風味 芽キャベツとポテトのグラタン添え

おいしい発見レシピ

ローストポークりんご風味 芽キャベツとポテトのグラタン添え

ローストポークりんご風味 芽キャベツとポテトのグラタン添え

材料(4人分)
ローストポーク
豚ロース…800g りんご(フジ)…2個 にんにく…3片 黒こしょう…適宜 はちみつ…1tbs
グラタン
じゃがいも…2個 芽キャベツ…8個 生クリーム…150ml 牛乳…150ml ナツメグ…適宜
…適宜 エダムチーズ…適宜
 

作り方
1. ボールに、りんごをチーズおろしかおろし金でおろします。
2. 粗挽き黒こしょうとおろしたにんにく2片、はちみつを加えます。
3. フリーザーバッグに、豚ロースと2を汁ごと入れ、空気を抜いて一晩漬け込みます。途中バッグごともんでひっくり返すと味がしみやすくなります。
4. オーブンを180℃に温めておきます。
5. 油かクッキングシートをしいた天板に、すりおろしたりんごをしいて豚肉を乗せ、表面に塩をふり油を塗ります。
6. 30分オーブンに入れて焼きます。
7. 豚肉を焼く間に、グラタンを作ります。生クリームと牛乳を深めの鍋に入れます。
8. じゃがいもは皮をむき、5mm程度にスライスして鍋に入れ、火にかけます。
9. フライパンでみじん切りにしたにんにく1片を炒め、きれいにした芽キャベツを軽く炒めて⑧に加え、全体に火を通します。
10. スープがブクブク泡立ってとろりとしたら、塩とナツメグで味を調え、耐熱の深皿に入れます。
11. たっぷりとチーズを乗せ、豚肉を焼いているオーブンに一緒に入れ15分程度焼きます。
12. 豚肉に串を刺し、火が通ったのが確認できたら、できあがり。

注目の調理法焼き加減
今回の料理のように塊の肉、丸鶏や厚みのある魚の切り身などを調理するときに、中まで火が通ったかわからず、切ってみたら生焼けだったり、食べるとき半生でお皿ごと電子レンジでチン! こんな経験をしたことがある方もいるのでは。私たち料理人は手で押して身のしまり具合で判断したり串を打ち、唇の下の部分で温度を測ったりしますが、慣れていないと不確かなものです。その中から簡単な確認方法をいくつか紹介します。
今回のような豚のブロック、骨付き鶏もも肉や魚など完全に芯まで加熱しなくてはならないものは一番厚みのある部分に金串や竹串などを中心まで刺しすぐに引き抜き、5秒程度待ち、その穴から出てくる肉汁で判断します。透き通っていれば十分に加熱されています。これは動物性タンパク質の凝固作用とそれに伴う分水作用によるもので「十分に加熱される→タンパク質が固まる→水分が分離する→肉から出てくる」というわけです。
また、厚切りの魚では串がすうっと刺されば十分に加熱されています。魚の身にある筋は年輪状に無数に存在します。それらはコラーゲンから構成されていて加熱により一度硬くなりますが、すぐにゼラチン質に変わるため串が通りやすくなります。一方、牛や豚などの筋は、この変質に長時間の加熱が必要なため、煮込むことにより串が通りやすくなるわけです。
調理用の串状の温度計も一つあると便利なものです。食材によって多少の温度の違いはありますが、大体のものは芯温70度まで加熱すれば充分です。安価なものなら$10程度で購入できます。これぐらいの出費なら一度失敗するより安いかもしれませんね。 シェフ奥村