わかりやすいビザのおはなし

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学生ビザ申請条件の変更(2024年6月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title 学生ビザ申請条件の変更

2024年7月1日から、学生ビザの申請条件の一部に変更が適用されます。この変更によって卒業生ビザ及び観光ビザ保持者は、オーストラリア国内で学生ビザに切り替えることができなくなります。

変更の背景
オーストラリア政府は、最近増えている「visa hopping」行為を制限しようとしています。これは、学生ビザなどのテンポラリービザを何度も繰り返し利用して、長期間オーストラリアに滞在する行為です。
繰り返し学生ビザを取得して、オーストラリアに滞在する留学生の数は大幅に増加しており、2022年度には、15万人以上の学生が2つ目、またはそれ以降の学生ビザで滞在しています。これは前年度に比べ30%以上の増加になりました。 政府は、この「visa hopping」を制限することで、永住者の数を減らすよりも効果的に人口増加をコントロールできると考えています。

新しい申請条件

  1. 観光ビザ保持者: 2024年7月1日から、観光ビザ保持者はオーストラリア国内で学生ビザに申請することができなくなります。2023年7月から2024年5月までの期間に、観光ビザから学生ビザへ切り替えた申請数は36,000件以上に及びました。
  2. 卒業生ビザ保持者: 同様に、卒業生ビザ保持者もオーストラリア国内から学生ビザを申請することができなくなります。グラタン研究所の報告によると、卒業生ビザ保持者の32%はビザの期限が切れる前に授業料の安い職業コースで学生ビザを取得し、滞在を延長しています。政府は、卒業生が技能職に就いて永住ビザに申請するか、オーストラリア以外の選択肢の検討を促すことを目的としています。

学生ビザ申請のアドバイス
今後、学生ビザの申請は、計画をより戦略的に進める必要があります。観光ビザや卒業生ビザの保持者は、学生ビザに申請する場合、オーストラリア国外から申請する必要があります。予定より多くの時間と費用が必要となる可能性があります。 これから学生ビザを申請される方は、以下の点を注意しましょう。

  • 前もって計画する: 早めに学生ビザの申請プロセスを開始しましょう。移民局のウェブサイトで申請条件の詳細とタイムラインを確認しましょう。
  • アドバイスを求める: 教育エージェントや移民エージェントに相談し、個別のアドバイスを受け、申請プロセスの道筋を立ててもらいましょう。専門的なアドバイスにより、選択肢を理解することができ、最適な進路が見えてくるでしょう。
  • 別のオプションを探る: 卒業生ビザ保持者で今後長くオーストラリアに滞在したい方は、雇用主スポンサービザなど永住権に繋がる仕事を探してみましょう。より安全で長期的なオプションになるかもしれません。
  • 「Genuine Student requirement」を理解する: 学生ビザ申請時は「Genuine Student requirement」要件を満たすことが重要になります。学習計画に基づき的確なコースを選択したことが証明できているか確認しましょう。
  • 最新情報を入手する: ビザ条件の変更を定期的に確認し、移民局や信頼のおける情報源を通じて最新情報を把握しておきましょう。常に最新情報を把握しておけば、必要に応じて計画を調整できます。

ビザに関するご質問は、Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

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