わかりやすいビザのおはなし

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学生ビザ発給数の減少について(2024年3月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title 学生ビザ発給数の減少について

今年度の学生ビザの発給数は、前年度に比べて大幅に減少しています。ここ数年で急激に増えている短期間滞在の外国人の数を抑制するために、政府が一時的に多くの申請を拒否しているためです。

今後の予想
今年度の前半には、国外の申請者に対して13万9,132件のビザが発給され、すべての応募者の約20%の申請が拒否されました。この傾向が続く場合、2023 - 24年には、前年度に比べて9万人以上の大幅な減少が予想されています。
国内にいる申請者の学生ビザの発給数も、前年度の記録を下回る見通しです。過去6ヶ月間に申請された学生ビザの内、81%しか発給されていません。この発給率は、既に減少傾向にあった前年度の86%から更に減少しています。

その理由は?
学生ビザ発給数の減少は海外からの移住者数のコントロールが大きな理由ですが、その他にも様々な現状が関連しています。

<学生ビザ保持者の労働搾取問題>

移民局が勉学よりも就労に関心がある学生ビザ申請者を審査段階で振り落としていることが、今回の数字に反映されています。教育大臣のジェイソン・クレア氏は、「労働党は国の高等教育セクターの地位を向上させ、学生の労働搾取と戦うことにコミットしている」と述べました。学生の労働搾取を防ぎ、オーストラリアが高水準の国際教育プロバイダーとしての評判を守るため、申請者の真偽性がより厳しく審査されます。

<国内の労働力強化>

オーストラリア国際教育協会のCEOであるフィル・ハニウッド氏は、政府の焦点が、国内の労働力を強化できるスキルを提供できる学生ビザの発給を増加することにあることを説明しています。一方でリーダーシップのディプロマなど、ディプロマレベルの学生に対するビザ発給が大幅に減少される意向です。

<虚偽申請の取り締まり>

移民局は、学生ビザプログラムの信頼性を維持する必要性を強調しています。学生ビザの申請の中で、偽装文書、偽りの主張、偽りの結婚の書類提出が増加しています。こうした虚偽の情報を提出した申請者のビザ申請は拒否されます。

<国際的傾向>

カナダやイギリスなどの諸外国でも、外国人学生の受け入れを制限する傾向があります。カナダは外国人学生の数を35%削減するために外国人学生の2年間の上限を発表し、イギリスは外国人学生が副次的な申請者として配偶者を連れてくることを禁止しています。

様々な背景が重なり、学生ビザ発給数が大幅減少されることになりました。学生ビザ申請の審査が以前より厳しくなっています。ですので、これまで以上に慎重に申請準備、書類の提出を進める必要があります。

学生ビザ申請に関するより詳しい情報は、Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。

 

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

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