歯は私たちが健康な生活を送るためにとても大切な役割をしています。食事を細かくし、消化しやすくするだけではなく、健康な歯は味覚を保ち、脳へ食事の歯ごたえを感じさせてくれる役割もしているのです。
又、「発音を助ける」、「体や姿勢のバランスを保つ」、「モノを噛むことで脳に刺激を与える」など毎日の暮らしの中で不可欠な役割を果たす大切な体の一部分でもあります。
正しい歯磨きとアイテム選びをし、いつまでも健康な歯を保つ事が、身体の健康にも繋がって行きます。
今日はそんな歯の基本や構成についてお伝えしようと思います。
【乳歯と永久歯】
《乳歯》
乳歯の種類:
乳歯は全部で20本。
乳歯が生えることにより顔の形が整い、子供にとっては「自分で食事をする力」にも繋がっていきます。
又、乳歯は生後8ヶ月から順に、下の乳中切歯、上の乳中切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯と生え、すべての乳歯が生え揃うまでには2~3年かかります。
※一般的には乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯を「前歯」と呼び、「第一・第二臼歯」を「奥歯」と呼びます。
子供の歯(乳歯)については前回ご説明させていただきましたが(「子供の歯」をクリックしてください)、乳歯の虫歯は進行が早く、この時期の歯並びや虫歯は次に生えてくる永久歯にも影響をもたらします。毎日の歯磨き、そして歯科医院での定期検診はなるべく心掛けるようにしましょう。
《永久歯》
永久歯の種類:
永久歯は「親知らず」を含めて全部で32本あります。
右の図ではそれぞれの歯の名前と、生えてくる平均年齢を紹介しています。
又、歯の名前は全部で3種類の形状に分けられ、それぞれ異なる役割を持っています。
3種類の形状に関しては下の表をご参考ください。
形状名 |
特徴 |
〈切歯〉- 前歯 中切歯・側切歯 |
平べったくて大きく、根は円形 ※前歯は奥歯より弱くあります。歯の寿命を出来るだけ延ばすためにも硬いものを前歯で噛むことは避けるようにしましょう |
〈犬歯〉- 前歯 犬歯 |
|
第一・第二小臼歯/第一・第二・第三大臼歯 |
かみ合わせや、顎の固定に重要とされている ※奥歯(臼歯)は歯磨きをする際、奥にあることからとても磨きにくいため、虫歯になりやすくあります。永久歯の中でも噛み合わせの基本となる大切な歯になりますので、定期健診でのチェックや、「歯磨き」や「フロス」、「歯間の掃除」を毎日することを心掛け、健康な奥歯を保つ事が大切です |
【歯の構造】
《歯の上部に見えている「歯冠部(しかんぶ)」》
人間の体の中でもっとも固い組織ってどこ?
それは歯を守っている「エナメル質」になります。
ではなぜ、「エナメル質」はそんなに固いのでしょうか?
なぜならば「エナメル質」は歯を構成している「象牙質」と「歯髄(神経)」を外部から守る役割をしているからなのです。
この「エナメル質」「象牙質」「歯髄(神経)」が出ている、歯茎より上の部分を「歯冠部(しかんぶ)」と呼びます。
歯冠部に含まれている組織:
■エナメル質:歯の一番外側にあり、鉄よりも固い組織
※厚みは2~3ミリほどあり歯の神経を守る最大の役割を果たしています
■象牙質:歯髄(神経)を取り囲む組織。エナメル質より柔らかく、虫歯が進行するスピードが早い組織
※虫歯が歯髄まで進行してしまうと痛みを伴います
■歯髄(神経):歯への栄養を供給する役割を持ち、血管や神経が集まっている組織
※又、「抜髄(ばつずい)」をする場合には、この歯髄(神経)を取り除く治療のことを示します
歯根部は歯茎より下にあたる部分。
歯槽骨や歯根膜といった組織を、歯茎が守る役割をしています。
■歯肉・歯茎:歯槽骨を覆う粘膜。歯槽骨や歯根膜を守る役割
■歯槽骨:顎の骨、歯を支える役割
■セメント質:歯根部の表面を覆っている組織
■歯根膜:歯を支えている骨と歯根の間にある薄い膜
【乳歯と永久歯の違い?】
■色:乳歯のほうが比較的白く、永久歯のほうが黄色味を帯びてる
■サイズ:乳歯のほうが全般的に永久歯より小さい
■歯質:エナメル質や象牙質は乳歯のほうが弱く、歯髄まで虫歯が進行するのが早いので注意が必要
歯の健康についてご質問などある場合には定期健診の時にセラピストへ相談、又は歯科医に相談をして見ましょう。
【歯について知っておいたほうがいい情報はあるの?】
健康な歯を保つためには、毎日のお手入れだけでなく、歯の噛み合わせや食べ物の噛み方にも注意を払い、歯の寿命を延ばす事を心がける事です。
ご家庭にて注意できる事:
■「左右の噛み癖」:
もし「左右の噛み癖」かも?と思った場合には、100パーセント片側で噛むのを70パーセント程度にするように心掛けましょう。
左右バランスよく噛むことを心掛ける事により、歯の寿命を延ばすことが出来るんです。
■「噛む力への注意」:
食べ物を噛む時、一度で噛み切るのではなく「噛む力」を多少減少しながらその分回数を増やして噛む事をオススメします。歯は筋肉と違い、噛めば噛むほど鍛えられるものではありません。
使えば使うほどダメージを受けやすい傾向にあるので、噛む力が歯の許容範囲内でない場合には、無理に力を入れないように心がける事が大事です。
■「歯ぎしり」:
夜歯ぎしりをしてしまう方が多くいると思いますが、もし歯ぎしりをしているかも?と思った場合にはすぐに歯科医院にて検診を行いましょう。
「歯ぎしり」のページで詳しく説明をしていますが、歯ぎしりは、長ければ長いほど歯や顔周りの筋肉に悪影響が現れてしまいます。
早めに歯ぎしり対策を心掛けましょう。 又、歯科医院にて「歯の定期検診」や「歯の定期クリーニング」などの歯科検診より歯の状態をチェックすることも大切です。
子供でも大人でも、歯を健康のまま保つと言うのはお口の健康だけでなく、体の健康にも繋がる、とても大切な事なんです。 歯の事で違和感など感じた場合には、お近くの歯科医院にてご相談をすることをオススメします。
歯やお口のトラブルに関するご質問・ご相談があればお問い合わせください。
受付には常時日本人スタッフがいますので、日本語でお気軽にお電話ください。
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