
技能ビザ保持者に対する就労制限の緩和
移民局は、ビジネススポンサービザ保持者がスポンサーとの雇用が終了した後、新しいスポンサーを見つけるまでの猶予期間が延長されることを発表しました。この変更は2024年7月1日から適用されています。
対象となるビザ
●(旧)ビジネススポンサービザ [Temporary Work (Skilled) visa] <サブクラス457>
● TSS ビザ [Temporary Skill Shortage visa] <サブクラス482>
● 地方ビジネススポンサー地域(テンポラリー)ビザ [Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa] <サブクラス494>
これらのビザには、特定の雇用者の下で働くことを要求する就労制限(8107)や、ビザ申請でノミネートされた職業でのみ働くことを要求する就労制限(8607及び8608)があります。
移民局は、上記のサブクラス482、457、及び494ビザ保持者に対して、新しいスポンサーを見つける、異なるビザを申請する、またはオーストラリアを出国するための猶予期間を延長しました。
どれだけ延長されたのか
具体的には、2024年7月1日以降、これらのビザ保持者の猶予期間が現在の60日から最大連続で180日間、またはビザ全期間中最大365日間まで延長されます。
この新しい猶予期間中、ビザ保持者は他の雇用者の下で働くことが許され、ビザ申請時にノミネートされた職業以外の職業で働くことも可能です。以前は、新しいスポンサーによるノミネーションが承認されるまで60日間の猶予期間中に、他の雇用者の下で働くことは禁止されていました。
但し、ビザ保持者はノミネートされた職業に必要な免許や資格に関連する条件や要件を遵守し、免許や資格内容に一致しない作業を行うことはできないので注意が必要です。
新しい猶予期間は、2024年7月1日以降にビザを取得したビザ保持者、及び既存のビザ保持者の両方に適用されます。また、ビザ保持者が7月1日以前に雇用を停止した場合、その期間は180日または365日の猶予期間には含まれません。
一方、スポンサー会社の雇用主に対する義務には変更がなく、これまで通り労働者の雇用の変更(雇用終了や職務内容の変更など)を28日以内に移民局に通知する必要があります。
労働者搾取問題の改善がねらい
この新政策により、技能のある外国人労働者とって国内での転職がより柔軟になりました。政府は労働者の搾取を防ぐことに重点を置き、またビザ保持者の労働市場での流動性を高めることを目指しています。
今回の変更に関する詳細、その他ビザに関するご相談は、Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。
Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)
KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
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