わかりやすいビザのおはなし

ビザの問題解決します。ビザ・法律スペシャリストのAndy Ellenが分りやすく解説。

【ビザ速報】エイジドケア(介護)でビザを取得(2023年5月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title 高まる介護従事者への需要

日本と同様、オーストラリアも高齢化社会になりつつあります。2018年度に51万5,700人だった85歳以上の人口は、2058年には約3倍の150万人に増えると予想されています。ベビーブーマが高齢化していること、平均寿命が延びたこと、また高齢者介護の人材が不足していることなどにより、エイジドケア(介護)セクターは重大な危機に面しています。この問題に対応するため介護従事者の需要が高まっています。

また、最近発表された高齢者介護の質と安全性に関する調査結果*によると、148人の専門家が良質で良心的な介護が提供できるよう、現状の見直しと改善が必要だと指摘しました。

これに対し、オーストラリア政府は360憶ドルを高齢者介護の予算に投入し、この内113億ドルを介護従事者の15%の賃上げに割り当てます。
更に今年度中に、1万8,000件の新しい介護職を作り出すために、9,200万ドルを割り当てることを決めました。

Aged Care Industry Labour Agreementsの導入
オーストラリア政府は、新たにAged Care Industry Labour Agreementsを導入し、エイジドケアで働く外国人労働者が雇用主からスポンサーシップを受け、より早く永住ビザを取得できるように改善をしました。

この新しい変更は、移民大臣Andrew Giles氏とエイジドケア大臣Anika Wells氏が5月5日に発表しました。エイジドケア業者(雇用主)が労働者に対して、直接ビザスポンサーできるようプロセスを簡素化するためです。対象の職業は以下の3つです。

● Nursing Support Worker
● Personal Care Assistant
● Aged or Disabled Carer

この新しいシステムの下、エイジドケア業者は関連するユニオン連合を通して同意書にサインします。その後、ユニオン連合と連携してビザスポンサー申請をします。スポンサーを受ける労働者がユニオンにコンタクトを取ることも可能です。
このシステムは直ちに利用可能で、優先的にビザ申請が審査されます。更にビザのスポンサーを受けた労働者は、2年後に永住ビザの申請が可能です。

5月15日の政府の発表によると、この制度が導入されてから初となるLabour Agreement申請が認められました。
パースのエイジドケア会社、Curtin Heritage Living社に、Labour Agreementが認められ、United Workersユニオンを通して同意書にサインをしました。Curtin Heritage Living社5年間で、最大570人のビザ申請が許可されます。
このシステムを利用して人材不足を補うために、Curtin Heritage Livingはより早く、より長期的に人材を確保することができます。
数ヶ月後にはこのシステムを使って、海外から労働者がやってくると予想されています。

エイジドケアの資格取得
上記のAged Care関連の職業に就くには、Certificate III in Individual Support及び、Certificate IV in Ageing Supportのコース修了証明書が必要です。メルボルンではANIBTやAcademia Internationalなどの優良な専門学校で、これらのコースを受講することができます。

この新しい変更に関して、詳しい情報をご希望の方はKabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。

*Royal Commission into Aged Care Quality and Safety Final Report

 

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

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