わかりやすいビザのおはなし

ビザの問題解決します。ビザ・法律スペシャリストのAndy Ellenが分りやすく解説。

PMSOLリストの更新(2021年7月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title PMSOLリストの更新

現在、オーストラリアで重要視されている職業は、優先的職業リスト、Priority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)にまとめられています。今回新たに、22の職業がこのリストに追加されました。PMSOLリストには、現在41の職業の記載があります。
(フルリストはこちら

新たに追加された職業は?
建設、エンジニア、IT関連の職業に加え、会計士と会計監査人が追加されました。
またホスピタリティー産業のスキル不足が深刻化している中、ようやくシェフもこのリストに追加されました。

PMSOLリストの職業のビジネススポンサービザ申請者は、ノミネート申請、ビザ申請の両方において優先的に審査を受けられます。対象となるビジネススポンサービザは以下になります。
● Subclass 482 - Temporary Skill Shortage (TSS) visa
● Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
● Subclass 186 - Employer Nomination Scheme (ENS) visa
● Subclass 187 - Regional Sponsored Migration Scheme (RSMS)

PMSOLリストの申請者及びビザ保持者は、オーストラリアに渡航するための特別入国許可に申請することができます。しかし、新型コロナ感染拡大防止対策として入国後に義務付けられている14日の隔離期間の費用は、申請者もしくはスポンサーが負担しなければなりません。

TSSビザの2年間の職業経験要求
TSSビザ取得の高いハードルのひとつに、2年間の職業経験要求があります。
申請者はノミネートされる職業、またそれに関連した職業で、過去に2年以上の職業経験があることを証明しなければなりません。

職業経験はフルタイムで、過去5年間に就労したものでなければなりません。ただ、この期間内は就労が継続していなくてもよいことになっています。パートタイムであっても、フルタイム2年間分と同等の雇用期間があり、職業経験とスキルが関連していれば認められます。
フルタイムは、通常1週間に38時間以上の就労時間となっていますが、条件を満たせば週32時間でも認められることがあります。

「関連した職業」とは?
ノミネートされた職業ではなく、関連した職業で働いた経験がある場合、申請者のスキルレベルが、ノミネートされた職業レベルと同等のものかどうかが審査されます。
例えば、キッチンハンドもしくは料理人(cook)としての職業経験は、シェフとしての職業経験要求を満たすとは言えません。シェフにはキッチンハンドや料理人より高いスキルレベルが要求されるからです。

申請前に2年間の職業経験がない場合は?
ビザ申請後に働いた期間も、2年間の職業経験期間として加算することができます。この2年間の職業経験要求は、ビザ審査プロセスの一番最後、決定が下される時に審査されるので、ビザ審査中に2年間の要求を満たしていれば問題ありません。

職業経験期間が足りなくてビザが却下された場合でも、オーストラリア国内で申請した申請者は、ビザの再審査をAATに申請することができます。このAAT再審査を待っている間に積んだ職業経験も加算することができます。
TSSビザの取得はとても良い選択ですが、難しいプロセスになります。申請者とスポンサーは申請条件よく理解し、すべての要求、条件を満たさなければなりません。
詳細は、Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
ビザ、法律に関するご相談に経験豊富なスペシャリストが対応します。
日本人スタッフによる日本語サポートあり。
相談先 E: Yuki.Nomura@kabolawyers.com(日本語)
E: andy.ellen@kabolawyers.com(英語) 
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