わかりやすいビザのおはなし

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パンデミックビザの申請終了について(2023年9月)- わかりやすいビザのおはなし
 

Visa Title パンデミックビザの申請終了について

8月31日に移民局は、COVID-19パンデミックイベントビザ(サブクラス408)の申請受け入れを終了すると発表しました。これにより、9月2日以降は新しい申請ができなくなりました。発表から変更適用までの期間が短かったのは、急な申請の殺到を防ぐためです。
今回はパンデミックビザの終了、今後の展望などについて、私の見解をお伝えします。

パンデミックビザとは
パンデミックビザはCOVID-19によるパンデミック対策として、2020年3月に導入されました。このビザの最初の目的は、世界的なパンデミックにより自国に帰国できない人の中で、オーストラリアのパンデミック対策に貢献できるスキルのある人が、引き続きオーストラリアに滞在できるようにするためでした。

2021年5月にパンデミックビザ申請条件が拡張され、農業、医療、ホスピタリティなど重要なセクターで働いているテンポラリービザ保持者が、このビザに申請できるようになりました。このビザの保持者には12ヶ月の就労権が確保されました。
2022年1月には、雇用主から12ヶ月の雇用オファーを受けた人であれば、どの産業の申請者でも申請可能になりました。

このビザは、テンポラリービザ保持者の生活を助けるためだけではなく、オーストラリア経済活動の維持に必要不可欠なものでした。個人の生活保証とオーストラリアのコミュニティー繁栄の2つの目的を果たしてきました。

パンデミックビザの申請終了
今回の発表により、新しい申請の受け入れは2023年9月1日の深夜12時で終了し、9月2日以降はこのビザに申請できなくなりました。
ただ審査途中の申請が却下されたり、現在保持しているパンデミックビザがキャンセルされたりするわけではありません。パンデミックビザの保持者は、期限が切れるまで継続して滞在することができます。

また2024年2月まで、期限が切れる前にビザの更新申請をすることができます。これまでは12ヶ月間のビザ更新ができましたが、変更後は6ヶ月間の更新になります。ビザ更新するためには、保持しているビザが28日以内に有効期限が切れる状態でなければなりません。また、405ドルの申請料金が掛かります。

今後の展望
パンデミックビザの終了は、オーストラリアの移住プログラムにおいて重要なマイルストーンとなりました。

移民法を取り巻く状況とビザオプションは常に変化しています。重要なのは最新情報を知ること、また変更に応じて計画の方向転換ができるかどうかです。
変更がどこに向かっているかを把握した上で、どのビザに申請できるか、どのビザが永住権取得に繋がるのかを理解しなければなりません。
オーストラリアの移民政策で必要とされているスキルがあるかどうか、またどうしたらそのようなスキルを取得できるか、どのコースに入学すれば良いかなど、詳しい情報を得る必要があります。

留学エージェントの多くは、パンデミックビザから学生ビザに切り替えることを勧めるでしょう。但し、学生ビザで就労できるのは、1週間のうち24時間です。また、勧められたコースが永住権に結びつかない可能性もあります。
永住権取得のためには、まず経験豊富で信頼できる移民エージェントや移民法を取り扱っている法律事務所に相談することをお勧めします。移民法の複雑な部分を分かりやすく解説し、規制だらけの迷路を解く手助けをしてくれるでしょう。

永住権取得を目指している方は、私達Kabo Lawyersまでお問い合わせ下さい。一人ひとりの状況に応じて、永住権までのステップを詳しくご解説させていただきます。

 

Kabo Lawyers logo Andy Ellen Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)

KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
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