
虫歯になると歯がとても痛かったり、治療に通ったり・・・嬉しいことはありませんよね。
現在オーストラリアの歯科医院では、虫歯予防に力を入れています。
今週と来週は虫歯について説明したいと思います。
まず今回は食事によって引き起こされる虫歯について・・・
虫歯とは?
酸によってエナメル質が溶けて、その下の象牙質に穴が開いたり変色したりする病気です。
専門用語ではう蝕とも呼ばれ、英語では「Caries」、「Decay」または「Cavity」と呼ばれます。
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虫歯の原因は?
主な原因は、歯垢(プラーク/ plaque)という細菌の塊によって作られる酸です。
きちんと磨かれずに残った食べかすと口の中の細菌が混じり合い、歯垢となります。(参考:歯周病について)
虫歯になる原因の細菌は、ミュータンス菌という細菌で、元々はヒトの口腔内には存在していません。
ミュータンス菌を持っている人の唾液が、食器の共有や口移しによって移ることで感染します。
このミュータンス菌が歯垢となり、食事の際の糖分をエサとし、酸を産出します。
そしてこの酸が歯の表面にあるエナメル質を溶かし、虫歯となります(脱灰)。
どんな食べ物が虫歯の原因になる?
糖分が含まれている食事はすべて虫歯の原因になりえます。
糖分は甘い物だけではなく、ご飯やパンなどの主食や多くの加工食品など様々なものに含まれています。
甘い物を控えれば虫歯にならないと考えるのは間違いです。
飲食で酸蝕症になる?
酸蝕症(さんしょくしょう)とは、歯の組織、特にエナメル質が侵食されることで、英語ではErosionといいます。
酸性の食料や飲料によって虫歯が引き起こされることがあります。
下記のリストはいくつかの飲食品のpH数を表したものです。
pH数が低ければ低いほど、酸性が強いものとなります。
pH数が5以下のものは、酸蝕症につながりやすいと言えます。
逆に酸を中和する性質のアルカリ性はpHが高いものです。
pH数が7のものは、酸性とアルカリ性の中間になります。
ミネラルウォーター pH 7.6
牛乳 pH 6.9
チェダーチーズ pH 5.9
ビール pH 4.4
オレンジジュース pH 3.8
グレープフルーツ pH 3.3
ピクルス pH 3.2
コーラ pH 2.5
赤ワイン pH 2.5
酢 pH 2.0
間食をしても大丈夫?
歯と健康のためには間食は控え、一日3食の食事のみにすることが好ましいでしょう。
もしも間食するのであれば、糖分をあまり含まない食べ物にしましょう。
フルーツは酸を含むものが多いので、もしも間食にフルーツを食べている人は、アルカリ性の強い食べ物をその後に食べることをおすすめします。
例)チーズ、クラッカー、ナッツなど
甘いものを食べても大丈夫?
糖分の摂取量ではなく、摂取回数が関係しているということを覚えておかなければなりません。
甘いものを食べること自体に問題はありませんが、食事の時間に留めておくということが大切です。
虫歯にならないようにするためには、お砂糖がたくさん含まれた食品や飲料をシュガーフリーのものにしましょう。キシリトール配合の飴やガムには虫歯を予防する効果があります。
何を飲んだらいいの?
おすすめはお水や牛乳です。歯のためには、フルーツジュースは食事の時間だけにし、食間は水で薄めたシュガーフリーの果汁ドリンクをおすすめします。
炭酸ドリンクを飲むことで、虫歯になるリスクはぐんと上がります。糖分と酸によって虫歯が作られ、歯のエナメル質が解けるリスクも高めます。
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虫歯になってしまう原因は、酸です。
そして酸が中和されずに放っておかれることが大きな問題です。
トゥースムースの記事でも説明したように、私たちの口内では自然に歯の脱灰と再石灰化という、
酸の中和活動が行われています。
この脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、お口の中が酸化してしまうのには
食事だけではなく様々な原因があります!
この原因については次週ご紹介したいと思います。
虫歯かな?と思ったら、早めにご相談ください。
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