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柴田歯科医院 
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●詰め物 - アマルガムについて●

詰め物シリーズの最後は、アマルガムです。
銀歯と一見同じように見えますが、成分などが異なります。

アマルガム
とは?
アマルガム(Amalgam)は、水銀と他の金属との合金の総称です。
アマルガムの成分は、水銀50%、銀35%、スズ9%、銅6%、少量の亜鉛です。
言葉の由来は、ギリシャ語のmalagma(やわらかい物質)という単語にあります。
そして英語でAmalgamateには、混合する、合同する、結合される、などという意味があります。
1826年にフランスで歯科治療に使われ始め、1980年代まではよく治療に使用されてきた詰め物素材です。
使用されてきた期間は長く、150年も前から多くの充填治療に用いられていました。
現在は日本でもオーストラリアでも、アマルガムが治療に使われることはほぼありません。


メリットは?
歯髄刺激性が少ない
アマルガムは歯髄に対する化学的な刺激が少ないため、充填後に歯髄が悪く反応して歯根管治療を要するリスクが低いと考えられていました。
そして、成分に含まれている金属イオンが充填後に遊離するため、口腔内で抗菌性があるとも言われています。

安価で治療が出来る
コンポジットレジンやセラミックに比べると、アマルガムの材料は比較的安いので、
低コストでの治療が行えることもアマルガムが長年使用されてきた理由のひとつです。

直接的な充填
歯を削り、そこにアマルガムを流し込んで硬化を待ち、調整と研磨を行うことで治療が完成します。
そのため、当日の治療が可能であり、接着剤を使用しなくても良かったため、操作自体も簡単だったと言えます。

デメリットは?
安全性の問題
アマルガムが治療に使われなくなった理由は、安全性が疑問視されたことにあります。
成分に水銀が含まれており、それが口内で溶け出す可能性があるとされています。
アマルガム治療により健康に害を及ぼすことはないという歯科医師もおり、アマルガム治療については賛否両論ですが、有害の可能性があるということで、ほとんどの国の歯科医院では使用されなくなっているのが現状です。
また、金属アレルギーを持っている場合に悪影響が出る可能性や、新たにアレルギーを発症する原因になることもあると言われています。

健康な歯の破損原因になる

アマルガムは金属のため完全硬化した後は柔軟性がありません。
そのため、強い負荷が掛かるとその圧力はアマルガムの周りにある健康な歯の部分に圧し掛かり、
ヒビ割れを起こしやすいというのもアマルガムのデメリットの一つです。

審美性がない
銀歯のように金属色のため、前歯の充填治療には適しておらず、
奥歯でも口を大きく開けた時に見えるため、審美性には欠けています。

完全に硬化するまでに時間がかかる
アマルガムは、充填後完全に硬化するまでに約24時間を要します。
そのため、治療後しばらくは強く噛み合わせたりしないように注意が必要です。

電気・熱伝導性の高さ
アマルガム自体は歯髄に対する刺激性は低いのですが、金属だということもあり、
熱や電気の良導体のため、熱いものを食べたり飲んだりした時に歯髄に刺激を与えてしまうことがあります。

銀歯との違いは?

一般的に“銀歯”と呼ばれる詰め物は、日本では1980年以降に充填された金属色の詰め物のことが多く、正式にはメタルインレーなどと呼ばれます。
メタルインレーの成分は、銀50%、パラジウム20%、銅20%、金12%で、水銀は含まれていません。
インレーの場合は、歯型を取り、仮詰めをし、技工士によるインレーが出来上がってから接着となります。
アマルガムの場合は、前述したように歯を削った箇所に直接流し込み硬化させるので、治療手順も異なります。

アマルガム充填した歯がある場合どうすればいい?
1980年以前に充填をした金属色の詰め物がある場合、アマルガムの可能性があります。
アマルガムによる健康被害があると断言できるわけではないので、絶対に取り替えが必要だとは言い切れません。
しかし、古い詰め物の場合、詰め物と歯の間に虫歯が発生することも少なくないので、
定期的に検診を受け、必要であればセラミッククラウンなどに取り替えましょう。
これは、銀歯の場合も同じです。

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一度詰め物をした歯は、何も治療を施していない歯よりも歯根管治療や二次う蝕のリスクが上がります。
材料の種類に関係なく、詰め物をした歯がある人は定期検診をしっかり受け、
それ以上自分の歯を削ったりしなくていいように心がけましょう。

歯やお口のトラブルに関するご質問・ご相談があればお問い合わせください。

受付には常時日本人スタッフがいますので、日本語でお気軽にお電話ください。

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