先週の飲食と虫歯の関係の記事に引き続き、
今週は虫歯が出来る、食事以外の原因についてご紹介します。
虫歯になるリスクは、お口の中の酸が中和されずにいることで高まります
そして、中和するには唾液の量と質が関わってきます。
唾液の分泌量
脱灰した歯は、唾液の分泌によって再石灰化されます。(参照:トゥースムースの記事)
逆に、唾液の量が少ないと再石灰化が行われず、虫歯になるリスクが高くなるということです。
唾液の量が減るにはいくつかの原因があります。
・内服薬による影響・・・唾液分泌を抑制する薬剤があります。
例)抗うつ剤、利尿剤、降圧剤、抗神経薬など
・咀嚼回数の減少・・・ 咀嚼の回数が減ると、唾液腺の萎縮や機能低下を引き起こし、唾液分泌量 が減少します。
・水分摂取量の不足・・・水分不足になると、唾液の分泌を抑制してドライマウスを起こすことが あります。
・放射線照射による障害・・・頭頸部癌の治療のために手術や放射線治療を受けることで、唾液腺 の障害が起こり、唾液量の減少につながります。
唾液の緩衝機能
唾液によって酸を中和するレベルには個人差があります。
緩衝機能が高いほど酸が早く中和され、低いほど酸が中和されるスピードが遅くなります。
妊娠によって
妊娠すると、ホルモンバランスにより唾液の量が減少し、酸性に傾きます。
そして、唾液による歯の再石灰化の働きが弱くなり、虫歯になるリスクが高まります。
そして妊娠中は唾液の成分にも変化がおき、細菌に対する抵抗力が弱まってしまいます。
食事・間食の回数
通常の口腔内はpH6.8~7.0で中性を保っていますが、
pH5.5以下になるとエナメル質が溶け出し、虫歯になります。
食後は酸性に傾きますが、唾液による緩衝機能により食後約30~40分で中性に戻ります。
食事や間食の回数が増えると、口腔内が酸性に傾いた状態が長くなり、虫歯になりやすい環境が続きます。
詰め物治療をした歯がある場合
歯みがきをきちんとしなければ虫歯になる。これはみなさんが知っていることだと思います。
食後にフロスや歯みがきをしていれば、もちろん虫歯になるリスクは低くなります。
しかし、しっかりと磨いているつもりでも、詰め物や被せ物の下に隠れた虫歯が潜んでいることがあります。
噛み合わせが合っていなかったり、治療の段階で接着が完全でないと、詰め物と歯の間に小さな隙間が出来てしまう場合があります。
虫歯菌は0.001ミリという小ささなので、ほんのわずかな隙間に入り込み、詰め物の下に虫歯として定着することは容易なのです。
もしも詰め物などの治療をした歯がある場合は定期的に歯医者に通い、クリーニングと共に定期検診を受けることが大切です。
虫歯にならないようにするためには、
1.食生活の改善(間食をしない、など)
2.歯みがき・フロスを怠らない
3.トゥースムースで予防
4.定期検診とクリーニング
主にこれらが大切になります。
唾液の量や緩衝機能は自分でコントロールすることは難しいと思います。
それを補うためにトゥースムースを使い、歯の再石灰化を促しましょう。
虫歯になってから歯医者に通うのではなく、虫歯にならないように歯医者に定期的に通って歯の検診を行いましょう。
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