期間限定の「新蕎麦」を味わおう
 
新蕎麦(しんそば)は、秋に収穫されたそばの実を使い、秋から冬の初めにかけて作られる旬の味として格別なもの。
 ここメルボルンでも、タスマニアのそばの実を挽き、蕎麦を作っている店があります。メルボルン市内パーラメント駅近くの路地を入ったところにある「新ばし」で、この旬の味、新蕎麦が食べられます。
 
今年は天候や土壌の良さに恵まれて、例年にないおいしさだそうです。「香り高く弾力があって、かむほどに甘味が出てきます。喉越しが良くバランスのとれたパーフェクトな味わいです」(蕎麦打ちシェフ熊山さん談)。そばを打っている先からその違いが分かるとか。
 
元々「新ばし」は、おいしさの秘密となる、“挽きたて・打ちたて・茹でたて”の三原則を守っています。
“挽きたて”では、石臼を使って蕎麦を作る直前に製粉。石臼は余計な熱を加えずに挽くことができるので、蕎麦の実の風味を良くします。そして“打ちたて”では、蕎麦粉と小麦粉と水を合わせて捏ね包丁で切る。きれいに角が立って食感が良くなります。次に“茹でたて”では、沸騰した湯で蕎麦を茹でる。蕎麦同士がくっつかないよう、混ぜすぎないよう、微妙な加減で茹でた後、素早く冷水に取り、ぬめりを洗って蕎麦の一本一本をキュッと締めます。これが喉越しを更に良くし、茹でたてのおいしさを楽しめます。この一連の作業を、経験を積んだシェフ熊山さんが心をこめて行っています。
 
 メルボルンの6月、7月は、自然の恵みと職人技が合わさった特別な新蕎麦が食べられる時期。これを逃さない手はないですね。
                           (取材/中川)
 
Lunch  Mon-Sat 11:30-2:30 
Dinner  Mon-Sat 6-10
 
 
Shinbashi Japanese Soba & Sake Bar
17 Liverpool St. Melbourne 3000