〇 マイ・ベジパッチ・オーストラリア 〇

室内の鉢栽培からベランダ栽培、
家庭菜園、そして大型野菜工場まで、
オーストラリア メルボルン農業エキスパートによる野菜のお話し色々、
「マイ・ベジパッチ」

トマトでアンチエイジング♪ ""

 

 

 

   オーストラリア在住の農業専門家がお届けする、新しいコラム「マイ・ベジパッチ」

 
               今回のテーマは、
 
                   「トマトでアンチエイジング♪」
 

トマトが赤いのは、その中に含まれる「リコピン」によるものです。

リコピンはトマトを美しく赤く染める天然の色素で、体にとって非常に強力な抗酸化作用があります。

         
リコピンには、「美肌効果」があると言われていますが・・・
 

           

緑色のトマトには「リコピン」が含まれていません。
代わりに「トマチン」という成分が含まれています。
「トマチン」!? カワイイ名前の成分ですよね。
し・か・し!! トマチンは毒です。 
赤くなると自然と減少しまので、しっかり赤くなってから食べましょう。
ちなみに致死量は、未完熟トマト 3.4KG だそうです。
なのでそこまで神経質になる必要はありませんが

リコピンには、老化の主な原因の一つである「活性酸素」を除去する働きがあります。

活性酸素は、身近なストレスや紫外線などの外部要因によって生成され、健康な細胞に損傷を与えることで老化を促進します。

トマトのリコピンは他の食材よりも優れた抗酸化力を持ち、体内で活性酸素の働きを抑制してくれるのです。
さらに、トマトに含まれるリコピンは紫外線予防にも効果的!
すでに肌に影響を与えた紫外線の炎症を和らげる効果も期待されています。

そう、紫外線が強烈なオーストラリアではうってつけの食材ですよね・・・

リコピンは油と一緒に摂取すると、より効率的に吸収されます。
是非、オリーブオイルをかけたサラダにトマトをプラスしてください。
トマトは加熱しても栄養価が損なわれにくいため、さまざまな料理に活用できます。
           

トマトは南アメリカのアンデス山脈原産で、世界中で親しまれています。
オーストラリアでは、広大な温室でトマト栽培が行われ、新鮮なトマトを年間を通じて手に入れることができます。
 

オーストラリアで最も大きいVIC州にあるトマトの栽培温室(65ヘクタール=東京ドーム約14個分) 



オーストラリアの強い紫外線や暑さにさらされる時期には、トマトを食べて活性酸素を減らし、健康な体と美しい肌を保ちましょう!  

 

 

 筆者紹介: 

 
 今林丈二
 
 豪州在住の農業ビジネス専門家。日本で農業ビジネスに従事後、2011 年に渡豪。
 
 三菱ケミカルとビクトリア州政府が共同運営する植物工場プロジェクトや、現地企業が運営する日本いちご栽培プロジェクトに参画。Bisnis Asia のコンサルタント(農業分野)としても活躍中。現在はオーストラリア発祥の植物工場スタートアップのマネジャーとして、農業ビジネスの最前線にいる。
 
共同通信グループNNAオーストラリア発行の農業専門誌「ウェルス」で、「オーストラリアで始める農業ビジネス!」を好評連載中。