医療保険 (1)

オーストラリアに住む日本人が加入できる保険は、以下のようなものが挙げられます。
 

1. メディケア
オーストラリアで医療機関にかかると、必ず「メディケアを持っているか?」と質問されます。これはオーストラリアの国民健康保険です。外国人でも永住権を取得した場合は、自動的に加入できます。
 

2. OSHC (Overseas Student Health Cover)
外国人留学生のための健康保険で、移民局により、学生ビザ保持者には加入が義務付けられています。
 

3. 海外旅行傷害保険
日本で個人が契約して、加入してくるものです。基本的に日本出国前に契約しなければなりません (オーストラリアに来てからでは加入不可)。死亡、後遺障害、疾病治療費用、傷害治療費用、治療・救援費用などの医療費用から賠償責任、携行品損害、航空 機遅延など様々なオプションを付けて契約ができます。
 

4. オーストラリアのプライベート保険
NIB、Australian Unity、Medibank Privateなど。オーストラリアの医療費の基盤となっているのは、政府が定めるMedicareBenefitsSchedule (MBS)です。医療費用の全てが細かくコード化されており、それぞれの項目のメディケア負担額が決められています (MBSは定期的に改正されます)。

多くのプライベート医療機関は、このMBSを基にして医療費用を独自に設定しているため、医療費に差が出てきます。
 

例えばGP (一般開業医) でスタンダードの診察を受けた場合、これはMBSのコード23にあたり、メディケアは$33.55をカバーします (2009年1月調べ)。プライベートの一般開業医 (GP) のスタンダード診察料は、たいてい$55~65で、メディケア保持者の場合、差額は自己負担となります。当然、診察料が安いクリニックに行けば、それだけ 自己負担も少なくなります。Bulk-Billingを行っているGPもあり、その場合はクリニックが直接メディケアへの請求手続きを行って、患者は自己 負担額だけを支払います。
 

メディケアを持たない日本人の患者さんは、日本で加入する海外旅行傷害保険、または学生ビザ取得に伴い加入する、メディバンク (OSHC: OVERSEAS STUDENT HEALTH COVER) を持っている方がほとんどです。