レジデントリターンビザ(RRV)について
オーストラリアの永住ビザには、通常「5年間の出入国許可」が付いています。ビザの有効期間中は自由に出入りできますが、5年の期限を過ぎると出入国の許可が切れます。
オーストラリアから国外へ行き、再び永住者としてオーストラリアへ戻る場合は、レジデントリターンビザ(RRV)が必要になります。これまでも取り上げてきたRRVですが、今回は通常の申請条件を満たさない場合の情報も含めてお伝えします。
2 in 5 ルール
過去5年間のうち、少なくとも2年間(合計730日)オーストラリアに滞在していた永住者は、基本的に問題なく新しいRRV(最長5年有効)を取得できます。
2 in 5 ルールを満たさない場合
オーストラリアと「実質的なつながり(substantial ties)」があることを証明できれば、RRVを取得できる可能性があります。
オーストラリアとのつながりは以下の4種類があります。
- ビジネス関係: 会社登記(ASIC)記録、株式保有、契約書など
- 雇用関係: オーストラリアの雇用契約、給与明細、年金拠出記録
- 文化・地域活動: 地域団体でのリーダー活動、芸術・文化・スポーツへの貢献
- 個人的つながり: オーストラリア人または永住者の配偶者・子ども、住宅所有、長期賃貸契約など
申請の際はオーストラリアとの実質的なつながりを示す証拠書類を提出する必要があります。
審査では、つながりの深さやオーストラリアへの実質的な利益、過去の出入国履歴が考慮されます。
長期不在と「やむを得ない理由」
5年以上連続してオーストラリアを離れている場合、「やむを得ない理由(compelling reasons)」を説明する必要があります。
やむを得ない理由としては家族の介護、海外勤務、重い病気などが挙げられます。申請の際に、やむを得ない理由を説明する文書とそれを裏付ける証拠、資料等を提出します。
- 出入国許可の期限が近い場合は、旅行前にRRVを申請しましょう。RRVが無ければ永住者としてオーストラリアに帰国できません。
- Visa Entitlement Verification Online (VEVO)で現在のビザ状況と出入国許可の期限を確認できます。
- 手数料や審査期間は変わる可能性があるため、常に移民局サイトで最新情報を確認しましょう。
- 警察の犯罪歴証明書は原則不要ですが、品行(character)に関する懸念がある場合、当局が追加情報を求めることがあります。
Kabo Lawyers最新の情報と公式ガイドラインに沿った、分かりやすいアドバイスを行っています。
ビザに関するご相談はKabo Lawyersまでお問い合わせください。
Andy Ellen【 アンディ・エレン】
(Registered Migration Agent, MARN 0962018)
KABO LAWYERS (カボー法律事務所)のシニア移住コンサルタント。
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