日本人歯科医が分かりやすくご説明します
柴田歯科医院 
513 Camberwell Road Camberwell VIC 3124
03 9889 0612
●詰め物 - グラスアイオノマーセメントについて●

前回、詰め物の中でも一番よく使われているコンポジットレジンについてご紹介しました。
今回は、グラスアイオノマーセメントという詰め物の素材についてご紹介します。

グラスアイオノマーセメント
とは?
英語ではGlass Ionomer Cementで、一般的に省略してGICと呼ばれています。

アイオノマー(Ionomer)とは、金属イオンによる凝集力を利用し高分子を凝集体とした合成樹脂です。
名前の通り、シリカ(ガラス)と合成樹脂成分などが混合されたセメントの一種です。
GICの大きな特徴は、エナメル質と象牙質、そして金属にも優れた接着性があり、
フッ素徐放性があるということです。

フッ素徐放性とは?

GICの粉末成分にはフッ化アルミニウムやフッ化カルシウムが含まれています。
このフッ化物がGICの液成分と水分中で反応することで、フッ素イオンが放出され、セメント周囲に拡散していきます。
歯の裂溝部や隣接している歯にもフッ素が拡散されるため、虫歯対策にもなります。

充填後、GICは高濃度のフッ素イオンを放出しますが、時間が経過すると放出量は減少します。
しかし、GICには外来性のフッ素を取り込み、その取り込んだフッ素を放出する能力もあります。
歯磨き粉やフッ素塗布などにより、GIC本体にそのフッ素イオンを取り込み、蓄積し再放出をします。

つまり、GICにはフッ素のリチャージ効果もあり、フッ素塗布の効果を持続させることができるという特徴があるのです。

GICの種類は?

GICには、光硬化型と化学硬化型の2種類があります。
光硬化型は文字通り、充填後に硬化ライトを照射して硬化させます。
化学硬化型は、充填後に自然に固まるので、ライトで照らす必要はありません。

当院で主に使っているGICは、Fuji IIという種類で、液体と粉末がカプセルに入った混合タイプです。
この商品はレジン強化型GICという物で、レジンも混合されているため、普通のGICよりも重合収縮性と審美性に優れています。

子供の歯にはFuji IXという商品を使うこともあります。こちらはFuji IIと似ていますが、化学硬化型のため、硬化ライトなしでも固まります。
 
             (Fuji II)                           

治療の流れは?
GICの特に光硬化型の場合は、象牙質の代わりとして代用されることが多いです。
まずは麻酔を入れてドリルで虫歯を削った後、エッチングで洗浄し、接着剤を塗布します。
ここまではフィッシャーシーラントやコンポジットレジンと同じです。

接着剤を硬化ライトで照射している間に、GICを機械でシェイクします。
そして歯に充填し、その上にまた接着剤を塗布し、ライトで硬化させます。
表層にはコンポジットレジンを使い、硬化させて完了です。
コンポジットレジンを咬合面に使うことで、強度と審美性を高めます。
GICを歯質とコンポジットレジンで挟むため、この治療方法はサンドイッチテクニックと呼ばれます。

どんな時に使われる?

大きな虫歯の場合は、前回ご説明した通りセラミックインレーやクラウンを
歯を削ったり充填治療をすることで、歯髄が刺激され、歯根管に影響が出てしまうリスクがあります。
そのリスクを避けるため、虫歯の範囲が歯髄、または歯髄の近くまで及んでいる時にはGICを使います。
GICは歯髄に対する刺激が少なく、フッ素も配合されているため、コンポジットレジンですべてを充填するよりも歯に与える影響は少ないと言えます。
大きな虫歯の場合は、前回ご説明した通りセラミックインレーやクラウンで治療を行います。

虫歯になりやすい体質の患者さんには、コンポジットの代わりとしてGICを用いることもあります。
ただし、他の詰め物素材よりも強度は劣るため、奥歯にGICを利用する場合は必ずサンドイッチテクニックで表面はコンポジットレジンでカバーします。

また、歯根管治療の抜髄と充填を分けて行う場合、抜髄後にGICで仮詰めをします。

フィッシャーシーラントにGICが用いられることもまれにあります。

――――――――――――――――――――――――――――――

次回は、アマルガムという詰め物についてご紹介します。

歯やお口のトラブルに関するご質問・ご相談があればお問い合わせください。

受付には常時日本人スタッフがいますので、日本語でお気軽にお電話ください。

**********************************************************

SHIBATA DENTAL

TEL: (03) 9889 0612

月曜日・火曜日 午前10時~午後8

水曜日・木曜日 午後12時~午後8

金曜日     午前10時~午後5
*診療時間は週により変更する場合がございます。ご確認下さい。


513 Camberwell Road, Camberwell 3124

Tram 75 Stop 48

Email: smile@shibatadental.com.au