Page 3 - Dengonnet Magazene 2025
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総領事の挨拶

                                                  昨年11月に在メルボルン日本国総領事として着任した古谷徳郎です。2021年までキャンベラの日本大使館で勤務していましたので、
                                                2度目の豪州勤務となります。豪州の人達は明るく優しく、再び豪州に戻って来られたことを大変嬉しく思います。

                                                  当地着任以来、多くの政府・経済関係者及び在留邦人の皆様にお会いすることができました。企業の方々、永住者の方々、あるい
                                                は留学生やワーキングホリデーを含めた短期滞在者の方々など、幅広い在留邦人の皆様のために総領事館として出来る限りのことを
                                                したいと考えており、開かれた総領事館を目指していきます。

                                                  着任後、日豪経済人や政府関係者の方々にお会いし、日豪両国は国内外の政治情勢変化や不安定な国際情勢にかかわらず、ゆる
                                                ぎない関係で結ばれていることを再認識しています。これからも、多くの日豪関係者の方にお会いし知見を深めながら、両国の友好と
                                                協力関係の一層の強化のために全力を尽くしたいと考えています。

                                                                                                                                              令和7年7月
                                                                                                                                  在メルボルン日本国総領事
                                                                                                                                               古谷徳郎

       在メルボルン日本国総領事館

         在メルボルン日本国総領事館は、オーストラリアの大都市メルボルンを州都とするビクト                                 5.  多額の現金、貴重品は持ち歩かないこと
       リア州に加えて、南オーストラリア州並びにタスマニア州の全域を管轄しており、これらの                                      一般に、日本人はお金持ちで不用心という印象を持たれています。コーヒーショップや
       地域における在留邦人・日本人旅行者の保護、政治・経済に係る情報収集、広報文化活                                    観光スポット、空港などで日本人をターゲットにしたスリや置き引きも多発しています。犯
       動等を主要な任務としています。                                                            罪者に目を付けられないためには、「目立たない」「行動を予知されない(行動のパター
         特に皆様が安心・安全に当地で暮らせるよう、様々な「安全情報」を当館HP等で発信し                                 ン化を避ける)」「用心を怠らない」の防犯三原則を心がけましょう。万が一、犯罪に遭遇
       ております。特に、以下の事項に十分、留意して行動してください。                                            しても、最小限の被害ですむよう外出時には多額の現金や貴重品は持ち歩かないように
         なお、万が一、事件・事故等に遭遇した際は、速やかに当館にご連絡ください。また、ご                                 しましょう。
       心配のこと等あれば、いつでもご相談ください。                                                         パスポートはあなたの大切な身分証明書です。安全な場所に保管してください。携行し
                                                                                  なければならない場合は身から離さないようにしましょう。

       「安全な海外生活のための心得」                                                            6.  見知らぬ人を安易に信用しないこと

                                                                                    日本人は外国人から詐欺の格好のターゲットとされています。特に若者が、滞在先での
       1.  在留届を提出する、たびレジに登録すること
                                                                                  ふれあいを大切にしようとする気持ちから見知らぬ人の誘いを親切と理解して、自宅に誘
           外国に住所又は居所を定めて3か月以上滞在する方には在留届の提出が義務付けられ                                 われたり、飲食物をすすめられたりして、犯罪被害に遭った例は少なくありません。見知
       ています。また、3か月未満の滞在予定の方は、たびレジに登録してください。いずれもオ                                  らぬ人から親しげに声をかけられても、安易に信用することは禁物です。
       ンラインで手続き可能です。https://www.ezairyu.mofa.go.jp/
                                                                                  7.  薬物には絶対に手を出さないこと
       2. 「自分の身は自分で守る」意識を持つこと
                                                                                    オーストラリアでは、一部許可された医療用途を除き、薬物の使用、所持、製造は犯罪
         知人等の少ない海外においては自助努力なくして安全な生活は確保できません。海外に                                  です。絶対に使用しないでください。また、海外での薬物犯罪も日本の刑法上国外犯と
       おいて安全な生活を送るためには、周囲に対する警戒を怠らないなど「自分と家族の安                                    して処罰の対象になりえます。当地における薬物汚染は深刻化しており、シティの一部の
       全は、自分たちで守る」という意識と努力が必要です。
                                                                                  ゲームセンターやクラブなどでは大麻や覚せい剤、ヘロインなどが取引されていると言わ
                                                                                  れています。軽い気持ちで薬物に手を出して人生を台無しにしないよう、自らの安全のた
       3.  現地の法律を守り、風俗や習慣を尊重すること
                                                                                  めにも、薬物には絶対手を出さないでください。
           当然のことですが海外では、日本の主権、法律は及びません。海外では、その国の法律
       に従って行動しなければなりません。各国の法律は、その国の宗教や文化等と密接に繋                                    8.  最新の情報を入手すること
       がっています。オーストラリアで生活する際は、常にオーストラリアの法律を守り、オース                                    犯罪の被害に遭わないためには、十分な情報の入手が必要です。新聞やテレビ、ラジオ、
       トラリアの風俗や習慣、ルール、マナーに配慮した行動をとるよう心掛けてください。例え                                  インターネットなどを通じ、現在何が身の回りで起こっているか、そして何が問題となって
       ば、職場に連絡せずに突然辞めるなどの行動があることも耳にしていますが、無責任な                                    いるか(問題となりそうなのか)等の治安情報を中心とした情報、特に、どのような場所
       行動は控えて、無用なトラブルは避けるようにしましょう。
                                                                                  でどのような犯罪が発生しているのかといった情報に日頃から注意し、また、初めて出か
                                                                                  ける場所については、事前に十分な情報を収集してから出かけるとよいでしょう。犯罪に
       4.  危険な場所には近づかないこと、深夜の外出は控えること
                                                                                  関する情報は各州の警察やクライムストッパーズのウェブサイトから入手することができ
         オーストラリアは世界でも比較的治安の良い国とされていますが、特定の場所や時間帯                                  ます。また、当館ホームページ(https://www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/itpr_ja/
       によっては、危険な場合があります。また、近年、特に暴行、窃盗、車上荒らしなどの犯罪                                  safety.html)では、当地のより詳しい「安全情報」を掲載しております。
       が発生しております。犯罪が多発する場所や傾向をチェックし、そうした場所には近づか
       ない等の対策を講じることが大切です。クラブなどでは女性に薬物を混入したドリンクを
       飲ませて性犯罪に及ぶという「ドリンクスパイク」が社会的に問題となっていますので、注
       意が必要です。中身が分からない飲み物は飲まないでください。少人数での夜間の外出                                    その他、安全・治安情報に係わる情報を当館HPに掲載しておりますので、ご覧ください。
       には様々なトラブルがつきものです。深夜の外出は、場所を問わず控えることをおすすめ
       します。また、女性はセクハラ、性被害の報告も受けています。風俗業については、日本人                                                                                在メルボルン日本国総領事館
       が人身取引の被害者になっていると疑われるケースも耳にしていますが、少なくとも性被                                                         Level 25, 570 Bourke Street, Melbourne VIC 3000 Australia
       害や薬物トラブルなど様々なリスクが高いことは十分認識してください。不幸にして、こう
       した被害に遭われた、或いは遇われそうな状況にある方がいらっしゃれば、ためらわずに                                                                                          +61-3-9679-4510
       総領事館や警察へご相談ください。                                                                          https://www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html




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