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日本人学校便り
142回 芸能鑑賞教室
メルボルン日本人学校では、「子供達が文 くれました。それぞれキャラクターの違うピ
化的なものに触れることを通して、視野を広 エロに、すべて同じ人物が演じているとは思
げ、豊かな心を育んで欲しい」という趣旨の えない程でした。子供達もショーへ飛び入り
もと、毎年「芸能鑑賞教室」を開催しています。 参加をさせていただき、言葉の意味は分から
今年度は、9月8日にヨーロピアンピエロの なくても、大げさなボディーランゲージで接
パフォーマンスを鑑賞しました。 してくるChristofさんと息の合ったところを
とっても陽気なパフォーマーのChristofさ 見せてくれました。皿回しや一輪車などの技
んを迎え、ユーモア溢れるピエロの世界を堪 で会場を魅了してくれました。
能しました。Christofさんは、イタリアやギリ 会の終わりには、Christofさんを囲んで全
シャなど、ヨーロッパ各国のピエロに扮し、 員で写真を撮りました。不思議で愉快なピエ
その国の言葉を話しながらショーを進めて ロの世界に親しむことのできたひと時でした。
The Japanese School of Melbourne 6 Ellington St.
Caul?eld South
メルボルン日本人学校 T: 03 9528 1978
W: jsm.vic.edu.au
日本国内に準じた「公教育」を願う人々の努力によって設立された在外教育施設のひとつです。月曜日から
金曜日までの全日制の学校です。転入学などのご相談など随時受付中です。
わたしの町の助産婦さん
異国の地・メルボルンで、妊娠・出産・育児を頑張っているお母さん達のお手伝いを、少しで
もしたい! そんな想いを持って『助産婦:産婦さんを助ける者(婦)』として、いろいろなお話を
していけたらいいな、と思っています。
こんにちは! 助産婦のチエコです♪ 文化や価値観の違いもあるかも? 日本で
先日、うれしいニュースを耳にしました! は1970-80年代頃に、人工ミルクが勧めら
日本の厚生労働省が、生後1ヶ月&3ヶ月で れたことがありましたが、母乳栄養を推進す
の母乳率が5割を超えたと公表したんです!! る活動が大きくなり母乳が1番、という考え
素晴らしい数字ですよね!! 混合授乳で頑 が多くの人に根付くようになりました。また
張っているお母さん達を含めると、実に9割 昔から産婆の技術のひとつである、母乳マッ
以上が生後1ヶ月&3ヶ月で母乳を続けてい サージを提供する助産婦が地域に存在しま
るとのこと。本当にうれしいニュースです♪ す。こちらでも母乳が1番とは言ってはいま
オーストラリアではどうかいうと、9割以 すが、なにしろ多国籍・多文化の国。子育てに
上のお母さんが母乳を始めるものの、生後 対する考え方も千差万別。なかなか国で統一
3ヶ月になるまでにはその数は4割以下に激 した考えを浸透させる、とまではいっていな
減しているのが現状です。日本とオーストラ いように感じます。
リアでは何が違うのでしょうか? 個人的に また、お母さん達の母乳への意気込みも違
いくつか原因を考えてみました。 うように感じます。日本人のお母さん達は、
まずは産後の入院期間の違い。こちらでは 頻回の授乳で大変でも、おっぱいが傷付いて
入院期間は短く、まだ母乳分泌が少なく、ま 痛くても、乳腺炎を何度も繰り返しても、な
た赤ちゃんもお母さんもなんとか母乳が出 んとか母乳を続けようと頑張る人が多いイ
るようになったかなというくらいの段階で メージです。それに比べ、オーストラリアで
退院していきます。それに比べ日本では入院 は母乳のトラブルをきっかけに母乳をやめ
期間が長いので、助産婦のサポートをたくさ てしまうことが多いように感じます。
ん受けられます。退院の頃には母乳分泌が増 オーストラリアの母乳率が高くなるよう、
え始めてくるので、退院後の自信にも繋がり これからも応援して行けたらいいな、と思い
ます。 ます♪
日 本 で は 助 産 師 と し て 、病 院・助 産 院・地 域 医 療 な ど で 幅 広 く 活 動 。2 0 1 3 年 に
Registered Nurse、2016年にRegistered Midwifeの資格を取得。現在はDandenong
Hospitalで働く傍ら、個人的に母乳ケアなどでお母さん達を応援中。
☆妊娠、出産、母乳育児の相談、訪問やケアの内容など、お気軽にお問い合わせ下さい☆
M: 0421 978 774(日本語対応) E: ohana_in_mel@yahoo.co.jp
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