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レッスン10 5W1H                         そこで、今回も日本語で考えるのは一旦止めて、英語で聞き、英語
                                                             のルールで話す練習をしてみようと思います。

                           発音教室では、英語で会話しながら発音を直していきます。レベ  まずはイメージトレーニングから。質問をせず、されない文化で

                          ルによって、日本語をまじえながら説明しますが、頭では解ってい 育ったということは、質問を発する脳の回路自体あまり使ったこと

  通じる                     て も 、い ざ 質 問 さ れ る と 、な か な か 答 え が 口 か ら 出 な い の が がないということです。要するに、相手に興味を持って踏み込んで
   発音
                          『5W1H』。しかし、英語で会話する場合、会話の原動力となるのが質 質問する、という分野が発達していない。そこで、『5W1H』を使って、
     発音矯正レッスン
                          問で「元気?」「昨日どこ行ってた?」「この間言ってた仕事の面接、ど  ある程度誰にでも使える質問を頭の中に用意しておきます。
こんにちは、通じる発音! です。初めて海外に出   うなった?」など、知りたい、聞きたい、とにかく会話が質問で転がり   ”Where are you from, are you from Melbourne?”
てびっくりするのは、ThやL、R以外にも、かなり
通じない英語があること。習った通りに発音して    始めます。しかし、日本人には、なぜか外国人のように質問がパッと “What do you do for living?” “Where do you work?”
いるのに通じない。そこで、日本人には聞こえな
い音をひとつひとつご紹介して、日本人風の発音    思い付かない。最近、日本人の学生を預かったことのあるご夫婦に “Which (do you think) is the best cafe in Melbourne?”
を正しい英語の発音に直すコツをお伝えします。
                          「ニホンジンは質問すると答えてくれるけど、そこで会話が終わっ “How is your job?” など。

                          ちゃうのよ。なんでかしら」と聞かれ、言われてみれば日本では質問  会話が転がり始めるきっかけになればいいので、本心から知りた

                          形式では会話しないことに気付き、「それは多分、儒教などの極東ア いことでなくても構いません。要は形式。知らないから会話するわ

                          ジアに共通する、質問するのは失礼に当たる文化ゆえ 」などと、な けで、知っていれば会話の必要はない! という覚悟で英語の荒波に

                          んとなくお茶を濁して別れましたが、日本では「元気?」の代わりに 臨みます。

                          「良いお天気ですねえ」(Such a beautiful day, isn?t it?) で会話が  そして今回の発音のコツは、『W』のちっちゃい『ゥ』を抜かさない

                          始まり、「あれってさ、」などの「Isn?t it …」で相手に同意を求める、 ようにすること。『What』なら『ワット』ではなくて『ゥワット』、

                          要は自分の意見から会話を始めることが多いのかなあと考えさせ 『Where』なら『ゥエヤー』(wearも同じ発音です)、『When』なら

                          られました。クウェスチョンマークはついていても、先に自分の意 『ゥエン』『、Which』なら『ゥイッチ』。

                          見を言ってしまう「Isn?t it?」の会話文化なのではないでしょうか。  そして、『Who』と『How』は、どちらも囁き音が入っていて、

                           直接対決を避け、質問も湾曲に、まずは自分のつたない意見でワ 『Who』は、『フウ』。フが囁き音で、ウが有声音。日本語の『フー』だと、

                          ンクッション置き、その上で「それについてあなたはどうお考え ラーメンを冷ます時のように唇になってしまうので、唇はあひる口

                          か?」と意見を求めるメンタリティーなのかも知れません。だから聞 大に開いてお腹から『フー』と風をだしてから『ウ』と声を出します。

                          かれる方も直接的な答えの用意がない。そこで「Isn't it …」「Well, できました?『How』も、『ハー』とささやいてから『アウ』です。

                          is that so? Isn?t it that …」と、延々「それって…じゃない?」「いや、  どこの国の人も、外国語を習う時には苦労しているようですから、

                          そうじゃなくて。あれってさあ、」で会話がほぼ成立するわけです。 苦労は万国共通! 落ち込まないで頑張って下さいね。

発音矯正レッスンの秋山です。本業は鍼灸師・アロマセラピス ●詳細・お問い合わせ●

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