クリスの使えるオージースラング教室 VOL.4

 近年、日本文化が世界中で爆発的に人気となり、メイドや働きすぎのサラリーマン、暴走族、オタクなど、それぞれの日本の独特な人物が外国人の日本のイメージにはめ込まれました。

 そんな中、世界中では知られていないかもしれませんが、オーストラリアにも独特な人物が数多く存在しています。"Bogan"、"Jillaroo"、"Grommet"など様々なタイプがあり、今月は、その意味を紹介したいと思います。

今回は「社会人種学」

 オーストラリア社会では昔から下記の種類の人達がいました。"Jackaroo"(アウトバックの牧場で乗馬しながら牛追いをする人)や"Jillaroo"(女性版Jackaroo)、"Larrikin"(遊び心のある人)などが世代を越え今でも使われています。その三つの中でも、"Larrikin"は一番使われているようです。"Australians all have a bit of the larrikin in them"と、オーストラリア人がよくオージースピリットを説明するために使います。

 60年代の社会革命とともにオーストラリアでは新しいタイプの人が出現し、文化の変化から新しい言葉が作り出されました。サーフィンは60年代に本格的に流行り始めて、サーフィン用語がともに作られました。その中で一番使われているのは"Grommet"です。もともと若手サーファーという意味で、現在は幅広く使われています。たとえば可愛がっている息子を"He's a good little grommet"と言います。それをオージーらしく"Grom"に短縮することが結構あります。

 また、60年代はオーストラリアでは"マイカー時代"となり、走り屋も初めて社会的な問題になりました。語源は不明ですが、走り屋は"Hoon"と名付けられました。最近ストリートレースが問題になり、ニュースでよく"We have to stop these hoons before they hurt somebody"というコメントを耳にします。"Hoon"は動詞としても使えるので"That idiot was hooning along at about 120"と言うことも可能です。

 60年代の表現ではないですが、1954年で初めて"Happy Little Vegemites"というCMソングがラジオで放送され、もう一つの新しい人種名が生まれました。その宣伝の影響で1954年以来、元気な子どもは"Happy little Vegemite"とかわいく呼ばれています。

 最後に現在のオ-ストラリアで最も使用されている俗語を紹介したいと思います。それは"Bogan"です。

 庶民的なビール(Carlton Draught、Furphy, VBなど)が大好物、夜中にパジャマのままにもかかわらず買い物に行く、FordやHoldenを運転するなど、オージーの中でも特にオージーな人が"Bogan"と呼ばれています。自分の友達の中に上記のような生活を送っている人がいたら、"My god, you're such a bogan!"と冗談ぽく言ってみては?

● 洋服やバックに使われている英語 ●

 日本で買い物をするたび、服や小物に書いてある面白い英語が目に入りました。来年は東京2020なのに、このままでいいのかな? と思い、今回は少し気になった洋服やバッグの英語を紹介したいと思います。

●服に書いてあった英語

Lack of Virtue. Curse World. ― 確かに、今の世界には美徳が足りない。イライラしますね。
In this life is ignorance and confidence. Then success is sure. ― 確かにトランプ大統領を見ればそう思ってしまうかも。
Melt in dying. Strong baptism. Falling day ring. Fun demonic. The baptized silver sword purifies the fallen soul. Giving freedom by dedicating a stupid heart. ― 単なるランダムな言葉の集まりか、超~意味深い文章なのか、僕にも分からない。(笑)

●小物や飲食物に書いてあった英語

Fake green. Change your life to special. It starts today! ― 確かにこの造花を買えば人生が素晴らしくなるかもしれません。しかし、「フェイク」の言い方にはちょっと特別感がないな。
Zero Feel ― う~ん、正直この商品名を見ると買う気が浮いてこないですけど…
Today is a good ― 最後にdayを入れたかったのでしょうか。

Chris Nicholls(クリス・ニコルス)

 父はイギリス人、母は日本人。日本で生まれ、幼少期をイギリスで過ごす。その後、家族でオーストラリア移住。英語教師の資格(CELTA)を取得し、日本の英会話学校で英語教師として2年勤務。2007年からはジャーナリストとして活躍。日本語も堪能なので、日本人が間違いやすい英語の指導に自信あり。

(2006年7月号 Dengon Netより更新)