クリスの使えるオージースラング教室 VOL.6

 Sandwichは "Sanga"、大工は "Brickie"(Bricklayerの省略) 、"フットボール用語" で紹介した "Speccie" のように、オーストラリアでは名前、名字、名詞などあらゆる言葉を略すのが得意だと思います。

 ほかの英語圏の国でも言葉を略しますが、オーストラリア人ほど言葉を短縮することはなく、正にオージー・イングリッシュの特徴だといえるでしょう。

 言葉を略すという点では、日本語と似ていると思います。日本語は一般的に名詞は四つの音節に略し(キムタク、コンビニ、パソコンなど)、動詞は三つの音節(タクる、ファミるなど)に言葉を短縮することが多いと思います。一方、オーストラリアでは様々な略し方があり、その中でも、最も使われているのは"~O"です。

今回は「O」

 国の環境、文化、歴史と共に発達する言語はオーストラリアの場合、暑い環境と先駆者らしい「明日はきっと大丈夫だ!」( "She'll be right" 意識)の二つの影響で現在のリラックスした、簡潔的な英語になったと思います。

 "O" は、単語を短縮するとき、その主語に対する親しさを表すために使います。とくに男性の名前をいう際、名前次第ですが、"O" を付けることはよくあり、親友がいる人であれば、今度付けてみてはいかがでしょう。

 たとえば、"I'm going round to see Johnno tonight" は "I'm going round to see John tonight" より親しく、「Johnは本当に親しい友人だ」というニュアンスがあります。残念ながら、法則のようなものはなく、どんな名前に "O" をつけられるか分からない場合もきっとありますが、オーストラリアに長く居れば居るほどその判断力が身に付くと思います。少なくてもNick-o、John-o、Dave-o、Steve-oなど、トラディショナルな名前に付けることが多いです。

 そして "O" は名字にも付けることもあり、元オーストラリアン・アイドルの批評家 Ian Dickson は "Dicko"、現在クイズ番組 The Chase で良く知られてる Matt Parkinson は "Parko" と呼ばれ、上記のように短縮できます。もちろん、"O" を付けない場合もありますが、そのときは、一般的に "~ie" や "~ey" を使います。有名なロックシンガーの Jimmy Barnes は "Barnsey"、芸能人の Dave Hughes は "Hughsey" などなど。

 職業名にもよく使われ、社会に深く関わっている職業(上記のように、親しい感情を表す場合)に "O" をつけます。ジャーナリストは journo、ごみ収集人は garbo、救急車乗務員は ambo などで "That ambo saved my life!" のような発言を時々耳にするでしょう。

 場所をいうときにも "O" を使って短縮することができます。ガソリンスタンド(オーストラリア英語では service station )は servo、酒類販売店(bottle shop)は bottle-o など。"I need to stop off at the servo on the way back and fill-up" というようなフレーズを聞いたことはありませんか?

 他の連係のない名詞にも "O" が付けられ、arvo(afternoon)、aggro(aggressive)、 unco(uncoordinated-どじ)、"smoko"(タバコを吸うためだけの勝手にとる休憩時間)という言葉があり、この単語さえマスターしたらもっと本格的なオージーになります!

 最後に、またフレンドリー感を伝えるために、ちょっと古くさいかもしれないですが "right" や "good" にも "O" が使えます。"Right-o"(「OKです!」や「なるほど」)や "good-o"(「良いね」)という意味で、これらを返事として使えば、よりフレンドリーな会話ができるはず!

● オーストラリアで見かけた面白日本語 ●

今回はオージーが使っている面白い日本語を紹介したいと思います。

我が輩は変態である(Tシャツに書いてあったスローガン):あ、そっ、そうっすか。教えてくださってありがとうございます!

名言に最初の(男性の刺青):最初の…何!?その先がどうしても知りたいんです!悩ませないでください!

円七(女性の刺青):英語でも"Circle Seven"という言葉は無意味なのに、なぜ日本語で入れ墨したのでしょうか?逆に読めば七円ですが、人間ってそんなに安い物ではないと思います。

痛い(男性の刺青):この男性は息子が生まれ、彼への愛を表すためにこの刺青を入れました。一つの愛という意味で選びましたが、このような刺青になってしまいました。彼は現在、レーザーで刺青を消しているようです。まさに愛は痛いもの!?

Chris Nicholls(クリス・ニコルス)

 父はイギリス人、母は日本人。日本で生まれ、幼少期をイギリスで過ごす。その後、家族でオーストラリア移住。英語教師の資格(CELTA)を取得し、日本の英会話学校で英語教師として2年勤務。2007年からはジャーナリストとして活躍。日本語も堪能なので、日本人が間違いやすい英語の指導に自信あり。

(2006年9月号 Dengon Netより更新)