冬のあったかおひとり鍋

日本の冬を代表する料理と言えば鍋。家族や友達と熱々の鍋を囲んで温まる、心和むひと時ですね。しかし、ここメルボルンでひとり寂しく冬を迎える学生さんやワーホリさんも多いのでは…? それに、鍋は大勢でワイワイ囲んで食べ、具の種類が多くてなんぼ! みたいなイメージがあるから、1人や2人では無理と思っていませんか。

「それはもったいない!」っということで、3~4品の具でもおいしく、鍋の雰囲気が楽しめる”簡単カジュアルおひとり様鍋”を10鍋ご用意致しました。土鍋があれば言うことないけど、なかったらソースパンで十分。身も心も冷えちゃってるあなた、鍋で体だけでも温まってね。あれこれアレンジができるので、オリジナル鍋をに挑戦しても良いかも。具は自分が食べたい量を用意してね。もちろん、いろいろな具を追加して大人数で楽しんでも大丈夫よ。

今回提案した”おひとり様鍋”は、小鍋立てと呼ばれる少人数向け鍋料理のスタイルをとっています。小鍋立ては、2~3種類の具と薄口のスープで構成するのが粋とされ、江戸っ子に人気の酒の肴でした。それをちょっとだけ今風にアレンジしたわけですが、材料を少なく、だしの出る具とだしを吸収しておいしくなる具を組み合わせる、つゆやつけだれなどでアレンジする。この3つのポイントをおさえれば失敗なし。後は、あなたのセンスと閃きで鍋ワールドを展開して下さいませ。


味噌鍋(和風)

じんわり温まるお袋の味

材料(スープ):いりこだし汁 鍋の8分目、赤味噌+砂糖 4:1の比率でお好みの濃度になる量
材料(具):鶏もも肉・うどん・白菜・ねぎ

作り方

①鶏もも肉はひと口大、白菜はざく切り、ねぎはそぎ切りにし、うどんは軽く湯通し。赤味噌と砂糖を合わせる。
②水といりこだしを入れて火にかけ、煮立ったら鶏もも肉とねぎを加え、味噌と砂糖を合わせたものを少しづつ溶きながら、混ぜ合わせる。
③鶏もも肉にほぼ火が通ったら白菜を加え、煮立ったらうどんを投入。うどんに火が通ったら召し上がれ。

ポイント

八丁味噌ではないので、やや味噌汁風の仕上がりに。七味を入れると、味に奥行きが楽しめます。油揚げやかまぼこ、また仕上げの卵もオススメです。


トマト鍋(洋風)

太陽の恵みをいただく

材料(スープ):チキンストック+トマト水煮缶 2:1の比率で鍋の8分目、オリーブオイル 少々・塩胡椒 少々
材料(具):鶏もも肉・カリフラワー・ブロッコリー

作り方

①鶏もも肉はひと口大に切り、カリフラワーとブロッコリーは小房に分ける。
②鍋にオリーブオイルを熱し、鶏肉を入れて焼き色が付くまで炒め、トマトの水煮缶、チキンストックを入れ、煮立ったら、カリフラワー、ブロッコリーを加える。
③鶏肉と野菜に火が通ったら、塩胡椒で味を調えて召し上がれ。

ポイント

マッシュルーム、玉ねぎとも相性が良いです。また、鶏肉を魚介類にすると違った雰囲気になります。トマトの水煮缶の代わりに、牛乳や豆乳でクリーミーにしても。スープが残ったら、ご飯を入れて、リゾット風にして〆るのがオススメ。


エスニック鍋(エスニック)

1つの鍋で3度おいしい

材料(スープ):チキンストック 鍋の8分目
材料(具):豚バラ薄切り肉・大根・キャベツ

作り方

①大根は皮をむき5mm厚の短ざく切り、キャベツはざく切りにする。
②鍋にチキンストックと豚バラ肉を入れて火にかけ、豚バラ肉に火が通ったら大根とキャベツを加える。
③好みの加減に火が通ったら、好みでナンプラー・酢・にんにく・赤唐辛子を混ぜ合わせた、たれにつけて召し上がれ。

ポイント

塩胡椒で味を調えラーメンで〆るのがオススメです。豚バラ薄切り肉が手に入らない時は、豚バラかたまり肉を5mm厚に切り、熱したフライパンで焦げ目が付くまで両面を焼き付けてから鍋に加えると、香ばしく仕上がります。


キムチ鍋(韓国)

体の芯から温まる

材料(スープ):昆布だし汁 鍋の8分目・醤油 少々・胡麻油 少々
材料(具):豆腐・鶏もも肉・長ねぎ・白菜キムチ

作り方

①豆腐は8等分に切る。鶏もも肉はひと口大に切り、ねぎは3-4cmに切る。
②鍋に胡麻油を熱し、鶏肉とキムチを入れて炒める。
③水、昆布だし、醤油を入れ、煮立ったら豆腐とねぎを加える。豆腐に火が通ったら、召し上がれ。

ポイント

最初にキムチを炒めるので、風味が増します。えのきや春雨を追加してもおいしいです。あっさり目がお好みなら鶏肉、こってり目がお好みなら豚バラ肉を。仕上げにすり胡麻をかけると風味が増します。最後に、ご飯を加えて溶き卵でとじ、おじやで〆るのがオススメです。


ココナッツミルクカレー鍋(エスニック)

春夏秋冬いつでも活躍

材料(スープ):ココナッツミルク+チキンストック 1:2の比率で鍋の8分目、カレー粉 大さじ1/2・塩 少々
材料(具):海老・レタス・ビーフン

作り方

①海老は殻をむき、レタスは手で大きめにちぎる。
②鍋にココナッツミルクとチキンストックを入れて火にかけ、煮立ったら残りのスープの材料を加えて味を調える。
③海老を入れて、赤く色づきはじめたらビーフンを加え、表示時間煮る。レタスを加えてさっと火を通し、煮込まないうちに取り分けて召し上がれ。

ポイント

暑い夏の日にもオススメです。極細パスタのカッペリーニやそうめんなどの細い麺と相性が良いです。ココナッツミルクやカレー粉を調整して、自分好みの味に仕上げて下さい。火を通し過ぎないよう注意して。


トムヤム鍋(エスニック)

スッキリした辛さが心情

材料(スープ):トムヤムペースト+水 鍋の8分目、ナンプラー 少々・レモン 少々
材料(具):海老・マシュルーム・春雨・パクチー

作り方

①海老は殻をむき、マシュルームは石づきを取り2-4等分に切り、パクチーは手でちぎる。
②鍋に水とトムヤムペーストを入れて、海老とマシュルームを投入。海老が赤く色付き始めたら、春雨を入れる。
③具に火が通ったら、パクチーをさっと加え、レモンとナンプラーで好みの味付けにして召し上がれ。

ポイント

この鍋の味の決め手は、なんといってもトムヤムペースト。タイ人もいち押しのValcomのTom Yum Pasteがオススメです。欲張って春雨を入れ過ぎると、スープを吸ってしまうので程ほどに。〆にご飯を入れてもおいしいですよ。


豆乳鍋(和風)

体にしみ込む滋味深い味わい

材料(スープ):豆乳+鰹昆布だし汁 1:5の比率で鍋の8分目、醤油 小さじ1・胡麻油 少々・塩胡椒 少々
材料(具):豆腐・リーク・ほうれん草・しいたけ

作り方

①豆腐は8等分に切り、リークは斜め切り、軽く下茹でしたほうれん草はざく切り、しいたけは石づきを取る。
②鍋に胡麻油を熱しリークをさっと炒めて、鰹昆布だし汁を加える。
③煮立ったら残りのスープの材料を入れ、残りの具を入れさっと煮る。仕上げに塩胡椒を少々ふって召し上がれ。

ポイント

大根や長ネギとも相性が良いです。生姜を入れると、引き締まった味わいに。どうしても単調な味になりがちな豆腐は、梅肉を付けると良いアクセントになります。スペアーリブを焼き色が付くまで炒めてから入れると、ボリュームたっぷりに。


ホクホクスープ鍋(西洋)

そのままでも、アレンジしても

材料(スープ):チキンストック 鍋の8分目
材料(具):じゃが芋・ミックス豆缶・ベーコン・玉ねぎ

作り方

①ベーコンは1cm幅に切る、じゃが芋はさいの目切り、玉ねぎは薄切りにする。
②鍋にオリーブオイルを熱し、ベーコンと玉ねぎ、じゃが芋を入れさっと炒める
③チキンストックを入れ、煮立ったらミックス豆を入れて煮込み、じゃが芋に火が通ったら召し上がれ。

ポイント

スープ感覚の鍋。グリンピースを入れると、ぐっと彩りが良くなります。大量に作って、残りにカレールーを溶かし入れれば、豆カレーが完成します。トマトの水煮缶やミルクを追加するなど、アレンジ度が高いのも魅力的。


ほんのりカレー鍋(和風)

とろみ効果で、あったか長持ち

材料(スープ):鰹だし汁 鍋の8分目、カレー粉 小さじ1・水溶き片栗粉 大さじ1・塩, 胡麻油 少々
材料(具):フィッシュボール・かぶ・えのき

作り方

①かぶは茎を少し残して葉を落とし、皮をむいて縦6つのくし切りにする。えのきは石づきを切り落とし、半分に切る。
②鍋に水と鰹だしを入れて火にかけ、煮立ったらフィッシュボール、かぶを加えて、煮る。
③かぶが軟らかく煮えたらえのきを加え、カレー粉と塩で味を調えます。ひと煮立ちしたら、仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつけて、胡麻油を回しかけて召し上がれ。

ポイント

かぶの葉の状態が良ければ、ざく切りにして加えても。かぶは、トロトロになる位煮込むと甘みが出ます。フィッシュボールを肉団子や豚バラ肉に代えてもおいしいですよ。


餃子鍋(和風)

自分好みの味を探索

材料(スープ):昆布だし汁 鍋の8分目
材料(具):冷凍餃子・青梗菜・しいたけ

作り方

①青梗菜の葉はざく切り、茎は食べやすい大きさに切る。しいたけは、石づきを取る。
②鍋に昆布だしを入れて中火にかけ、煮たったら冷凍餃子、しいたけ、青梗菜の順に具を入れる。
③具に火が通ったら、召し上げれ。

ポイント

そのまま食べてもいいですが、酢醤油(酢、醤油、ラー油)やマヨだれ(マヨネーズ・醤油・七味)、柚子胡椒などをつけても、趣の違う味わいが楽しめます。餃子の代わりに、肉団子やフィッシュボールを入れても。また、スープは昆布だしでなく、チキンストックなどお好みのだしでも大丈夫です。


(2013年8月号 Dengon Net)