レバノン料理?
初めてにワクワクする店
「中東」と言えば内戦、湾岸戦争などのイメージが強いが、食文化がとても豊富なことは、あまり知られていない。未知な味を体験できると聞いて、足を踏み入れた「RUMI」。レバノン料理を中心に、トルコ、ペルシャのテイストを加えたこの店で、驚きの味が待っていた。
RUMI
116 Lygon St, Brunswick 03 9388 8255
rumirestaurant@bigpond.com
営業時間:火~土 18:00~22:00
Master Card, Visa and EFTPOS可
ティからBrunswick方面へのトラムに乗ること約15分、トラムストップから少し歩いた所に、その店はあった。思っていたよりもシティから近かった。編集スタッフが「ぜひ!」と太鼓判を押した店。「レバノン料理」と聞いて、全く想像がつかないまま当日を迎え、不安と期待が入り交じる中、店のドアを押した。さて、一体どんな料理が出てくるのかを楽しみに、いただきます!

 店全体がナチュラルカラーで統一され、壁にデザインされたアラビア文字がとてもモダンなこの店は、想像していた「中東系レストラン」のイメージとは、かなりかけ離れていた。案内された席は、14人程が座れる大きな天然木で作られたテーブル。撮影のために広めの席を用意してもらったが、平日の夜にも関わらず、8時を過ぎる頃には、この席も含めて、いつしか満席になっていた。

 「レバノン料理は初体験」とスタッフの女性に伝えると、「シェフのオススメ料理を用意しましょうか?」と提案してくれた。メニューは、全て一品料理になっていて、ひと皿を数人で取り分けて食べる。40ドルからのコース料理もあるので、グループでワイワイと楽しむのも良いだろう。

 まずはCold Yogurt Soupが運ばれて来た。見た目はデザートのような冷製スープに、キュウリ、クルミ、イランのグリーンレーズンが入っている。それぞれの食材が、口の中でヨーグルトの酸味に混じり合い、実においしい! バラを粉末にしたピンク色のパウダーがかかり、目を楽しませてくれる。夏の暑い日に注文したい一品だ。冬季メニューの、肉団子の入った暖かいヨーグルトスープも、ぜひ試してみたい。次にFresh Fish Nayehという料理を食べてみる。Nayehというのは「生」という意味で、まさに「レバノン風白身魚のたたき」。イタリアンパセリとマリネされたタマネギを合わせ、クリスピーなピタブレッドで、すくって食べる。適度な塩加減といい、カリッとしたピタとの相性も抜群だ。う0ん、これはお酒のつまみにしたい。お酒と言えば、ここではレバノンワインや、アラックというアニスの香りのする、アルコール度数の強い、中近東の蒸留酒が楽しめる。ワインの発祥地は古代オリエントだと聞いていたので、今回は白ワインを飲んでみた。コクがあり、味に深みがある。

 ナスに包まれた雌羊乳のフェタ、その上に乗った乾燥デイツ、フレッシュオレンジを一緒に食べるRolled Eggplantは、フェタチーズの臭みが苦手な記者ですら、「おいしい!」と思える一品だった。こんな組み合わせは、生まれて初めてだ。甘辛に味付けされたウズラの串焼き「Quail ‘Joojeh’Kebab」は、焼き具合がバラつかないように、胸肉とモモ肉を分けて焼いているシェフのこだわりがみえる。

 デザートには 、ぜひ、Persian Fairy Floss をおススメしたい。サンタのひげのようなこのお菓子、普通の綿菓子に比べて、毛糸のように繊維があり、何とも不思議だ。ナッツの風味がして、自然と楽しくなってくる。思わずお持ち帰りを注文してしまったほど、クセになる味。甘いトルコアップルティーと合わせて食べれば、気分はすっかりレバノン人。

 トルコの神秘主義的哲学者、Mevlana Celaleddin Rumiに由来する「RUMI」という店名は、オーナーのJosephさんが選んだという。「伝統だけにこだわらず、オリジナリティのあるレバノン料理をめざしている」と話す彼は、まさに哲学者Rumiが唱える「枠を超えた全てを受け入れる思想」を料理に託しているのかもしれない。

ごちそうさまでした!