ポジティブにいこう
このコーナーで紹介する「認知療法」とは、”心の問題”を治療する新しい方法です。出来事や経験に対する思考プロセス、知識、ものの見方を変えることで、不快な感情や行動かを修正することを目的としています。
心配性を解決 Part 3

前回、心配を予測に変えるというホームワークを出しましたが、今回は、その予測を検証していく方法について説明します。
まず、あなたが過去に予測したことと、その時の考えを検討することから始めましょう。
私達は、落ち込んだり、不安になっている時、その時の考えに捕らわれてしまっています。例えば、「卒業することは無理だろう」、「私はずっと一人ぼっちだろう」、「このまま落ち込んだままだろう」、「しばらく昇進はしないだろう」等、ネガティブな思考に捕らわれてしまっているのです。ただ、人によって違いはありますが、過去のネガティブな思考を振り返ってみると、自分の思考に一定のパターンがあることに気付くことができると思います。多くの人は、ネガティブな出来事やその時の気分が永遠に続くものと予測してしまいがちです。でも、過去に予測したことを検証すれば、ネガティブに予測したことは、実はめったに起こらないことだと理解できると思います。


ホームワーク
過去に経験したネガティブな出来事について振り返ってみましょう。その時の思考と、どんなことを予測したのか、実際にどのような結果になったかを表に書き込んでいきます。予測したとおりの結果になったこともあるとは思いますが、ここでは、過去の事柄で予測したネガティブなことをリスト化し、実際の結果について検討してみることが大事です。

書き込む時の注意
例えば「能力のない奴と思われるかもしれない」。この「…かもしれない」というのは、「かもしれない」だから、予測とは少し違う気がすると言います。確かに決定打ではなく、あいまいな表現ですが、自分のことをよく考え、予測的な表現に直すと、「能力のない奴と思われる」になるのではないかと思います。次に、「私はいつか病気になる」、「仕事で何か問題が起こるかもしれない」等、誰にでもあてはまるような予測は避けるようにしてください。

過去のネガティブな予測検討
その時の状況や出来事
予測したこと
実際の結果
会社でプレゼンの 発表があった
「なんだ、その程度の内容しかできていないのか」 「こいつは能力のない奴だな、と思われてしまう」 「ろれつが回らなくなって、話せなくなってしまう」
緊張はしたが、無事に話し終え、質疑にも対応ができた
     
千田恵吾先生
東京女子医科大学精神神経科、汐田ヘルスクリニック・精神科での研修を経て、現在横浜心理相談センター所長。心理臨床歴21年。