メルボリックシンドローム
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メルボリックシンドローム。それは、南半球一住みやすい街、メルボルンの魅力に取り付かれてしまった人々が罹る病気だ。多くの患者の中には、メルボルンを愛するあまりに、その地に住み着いてしまう者も多いが、メルボリックシンドロームそのものは、危険な疾患ではなく、心身への影響は極めて少ない。

しかし、慢性化すると実に深刻な合併症を引き起こす可能性がある。すでにこの合併症は、メルボルン在住日本人の数十人を蝕んでいるというのだ。我々を震撼させたこの病気。その名もなんと「ウラシマ症候群」。ウラシマ症候群の症状は次のとおり。

ステージI(日本出国後1~2年)
日本の情報を知ったかぶりする、または、間違えて覚える。
例「ああ、あのバンドいいよね、いちななごあーる(175R)」
「ヘキサゴンに出てるヒデ&スザンナ、バカだよなー」

ステージII(出国後3~4年)
漢字が読めなくなる。空気も読めなくなる。

ステージIII(出国後5~6年)
死語をいまだ流行語だと思って連呼する。
例「ヤングのハートをゲッツするためには、ナウいマーケティング戦略が必要だっちゅーの」(ただし「いただきマンモス」は、昨今の酒井法子ブームを配慮し、死語とはみなさない)

ステージIX(出国後7~9年)
ダブルブレストの背広、ケミカルジーンズ、ソバージュヘア、ツータックのズボン(パンツではなくズボン)など、ファッションセンスが前世紀で止まったままである。

ステージX(出国後10年~)
昭和歌謡をこよなく愛するかたわら、好きなアーティストはケン・ドーンである。

これらはいずれも自覚症状はなく、他人に気づかれるまでわからない。ウラシマ症候群は静かなる病魔なのである。特効薬はまだ見つかっておらず、日本に帰国してゆっくりリハビリし、社会復帰を目指すことが現代医学では精一杯の治療法だ。インターネットやフリロケなどのテクノロジーを導入し、リアルタイムで日本の情報に触れることが予防に繋がるといえよう。
赤騒レイ子
ウラシマ症候群末期患者。今回の独自のリサーチで判明…。 勝手に命名する癖もある。