楽しんでくれるお客さんを見たらもっと楽しんでもらいたいという意欲が湧いてくるんです
日本のミュージシャンの海外進出が珍しくなくなった今でも、『少年ナイフ』ほど世界中のロックファンから愛されている日本人アーティストはいない。おもしろいと思ったものを自分達の音楽に柔軟に取り入れ、独自のスタイルで表現する彼女達が12年ぶりにオーストラリア・ツアーを決行する。
音楽の楽しさをピュアに表現し続ける「海外で最も著名な日本人バンド」
少年ナイフ
『少年ナイフ』の音楽を初めて耳にしたのは、いつだろう。10年以上も前になると思うが、初めて聞いた感想は、誤解を恐れずに言えば「これが世界で活躍しているバンドかぁ~、なんか私にもできそうな感じ…」だった。今思えば、大変失礼な話である。真似できそうに見えて、真似できない。一度聴いたら、忘れられない。何か気になる存在。不思議な魅力を持ったバンド結成のきっかけは…。

音楽をやれば楽しくなるかも
「退屈な日常生活を打破できる、何か楽しいことを探していて、当時私が好きだった70年代後半のパンクポップのバンドをやれば、きっとおもしろいだろうと「少年ナイフ」を始めました。初期の頃はパンクポップのバンド、最近は70年代ハードロックや70年代アメリカンロックバンドなどに影響されていますね」。

その後、彼女達の音楽は海外の音楽評論家やミュージシャンを始め、音楽を愛する人々に受け入れられ、様々なバンドと共演をしていく。中でも彼女達のファンであったカート・コバーン率いるニルバーナとの全英ツアーは有名だ。
「ニルバーナとのツアーの時、カートがシークレットライブで少年ナイフの曲「Twist Barbie」を演奏したいと言ってくれて、曲のコードを教えてあげたのが印象的ですね。楽屋のケータリングのピーナツバターとジャムのサンドイッチを勧めてくれたり、ドラマーのDaveがドラムのセッティングに慣れない私達を手伝ってくれたり、みんなとっても親切で、素敵な人達でした」。

そして、日本より海外で先に評価され、日本には逆輸入のような形で受け入れられるようになる。

「どこの国であっても『少年ナイフ』を評価してくれるのは、とても嬉しいことです。ただ、私達は大阪をホームタウンに活動しているバンドなので、その日本でも、もっとメジャーになりたいです(笑)」。

気が付けば海外進出
80年代初めにリリースした『少年ナイフ』のアルバムが、来日していたアメリカのK-records主宰者の目に留まり、そのレーベルからカセットアルバムをリリースすることになり、トントン拍子(?)に海外進出が決まる。まだまだ日本人アーティストが海外進出していない時期で、勇気があると思うのだが…。
「アメリカやイギリスの音楽が大好きだったので、その国でライブができることがとても嬉しかったですね。日本人ガールズバンド自体珍しい存在だったからか、どこでも大歓迎されました。手紙でしかやり取りしたことのないレコードレーベルの関係者を頼ってアメリカに行ったり、今思えば、かなりの冒険だったと思います。英語も今ほどはしゃべれなかったので、英語でのインタビューがひっきりなしにあった時は頭が疲れました。そんなわけで英語は実地で鍛えられ、そのお陰で英語に関するストレスは、あんまり感じなくなりました」。

1人でも多くの人に
息の長い、音楽活動を続ける彼女達の活力は、自分達の音楽を楽しんでくれる観客の存在だと言う。だたし、長期ツアーは移動とライブの連続で、休みなどほとんどない状態。体力的にも精神的にもかなり疲れるので、体力作りは欠かせないそうだ。今回のオーストラリア・ツアーは、彼女達も楽しみの様子。

「久しぶりのオーストラリアなので、ワクワクしています。オーストラリアのファンに会うのが一番の楽しみだし、町の雰囲気を味わうのも楽しみです。これからも、1人でも多くの人に『少年ナイフ』の音楽を楽しんで欲しいですね」。

結成当時から、常に自分達の思う『楽しいこと』を追い求めてきた彼女達。今回のインタビューで、人を楽しませるには、自分も楽しくなくちゃ! ということを学んだような気がする。ライブでは、『少年ナイフ』と一緒に音楽の楽しさを満喫したいと思う。
少年ナイフWeb: www.shonenknife.net

Shonen Knife Australia Tour 2009年9月24日(木)
Corner Hotel (57 Swan St. Richmond) 8:00pm $30 + Booking Fee