プラスチックのネットを『花留め』とする方法
今回はプラスチックのネットを『花留め』とする方法です。建築現場のごみ箱に、何やらカラフルなものがありました。近づいて見ると、ピンクのネットです。さっそくいただいてきました。私はよく廃品を利用します。剪定した枝が道路に捨ててあると、それを拾ってくることもよくあります。廃品利用は、現代の前衛芸術家がよくやるそうですが、生花作家にとっても得意技です。
この作品は The AGE 紙の依頼で制作したものです。「メルボルンを代表する4人のフローラル・アーティストにご協力いただくのですが」と言われ、少し緊張してしまいました。「誰にでも作れる、ガラス花器を使った、寝室に飾るロマンチックな作品を」という難しいリクエストです。まず、ガラス花器の使い方が難しい。ともかく、ネットを丸めてテープで花器に固定する。そこに、細めの花を挿していくことにしました。これならさほど難しくありません。廃品のネットは見つからなくても、体を洗うネットなら簡単に入手できます。
次に、ロマンチックと言っても、これは主観的なものです。熱帯の赤い花をどっさり盛ったアレンジメントが彼女の寝室に飾ってあるのを見て、「ワォ、情熱的!」と、俄然ロマンチックになれる人もあるでしょう。しかし、そんな作品に、「やれやれ」と気力が失せるなんていう人もあるはずです。私としては、淡い色が浮遊しているようなイメージがいいかなと思いました。
さらに、私のサイトを見て、「こんな写真が撮れるなら、自分で写真を用意しておいてくれ」と言うのです。写真には自信がないので、みつのレストランのご主人、ヒデさんにご協力いただきました。同じカメラを使っているのに、どうしてこうも写真のできが違うのだろう、と感心してしまいました。元プロの写真家は違います。ところが、この写真は採用されませんでした。後になって、私と花と一緒の写真が欲しいという連絡があり、数日後、The AGE 紙のカメラマンがやってきて写真の撮り直し。作品も作り直しました。ですが、鉄人シェフのこの写真、お蔵入りではもったいないので、今回紹介させていただきました。新聞に載った写真より、いい雰囲気が出ていると思うのですが。