「オーストラリアの子供に生花を紹介したい」という場合、問題になるのは剣山でしょう。
花材はもちろん大丈夫。鋏、花器はなんとか代用できるものが見つかるでしょう。しかし、剣山の代用品はなかなかありません。オアシスでも可能でしょうが、オアシス用の花器が必要になったり、使いにくいこともあります。
私は学校などでも生花紹介をやりますので25人分の剣山、鋏、花器を揃えています。しかし、通常そんなには揃えられないですね。そんな時にも剣山を使わない花の留め方が役に立ちます。
今回紹介するのは、針金を丸めて花留めとする方法。針金は細すぎるとうまくいきません。チキンワイヤなどでも大丈夫でしょう。例えば、空缶に針金を丸めて押し込み、花器とする。そこへ、羊歯の葉2枚とカーネーション1本(細い花材がおすすめ)を使って不等辺三角形を作る。そこそこの生花作品ができるでしょう。
その上で、生花の起源、歴史、現在の人気(生花人口の多さはきっと驚きです)、その人気の社会的背景などを話してあげられたら、十分な日本文化紹介の授業になります。生花を通じて日本文化、精神性、社会の一面がきっちり理解できます。生徒さんにもお話できる生花の四方山話なども、いずれこの欄で紹介しましょう(今すぐ知りたいという方は私の
サイトをご参照ください。私のエッセイもダウンロードできます)。
さて、今回の作品、花留めはワイヤのみです。花材はいずれも私の庭から取ったもの。日射にやられてつらそうな白バラ一輪。とてもいい香りがします。この白にカンガルーポーの緑白色と黒松の濃い緑を合わせました。花器も白いため、とても清冽な雰囲気が出せました。そこへ、色では対照的な着色竹ひごを丸めて添えました。
福岡在住の生花の先生からいただいたもので、提灯用の竹ひごだそうです。松と竹の取り合わせのせいでしょうか、どこか正月気分が漂います。あっという間に過ぎ去ってしまった正月を振り返り、もう一度、気持ちを新たにしたいところです。