最近だんだん暖かくなってきていますが、夜はまだ寒い日が続き、肌も手も乾燥しがちです。以前日本のテレビ番組で、絹糸工場で働いているお母さん達の手が、実年齢より若いという番組がありましたので、今回は絹のことを調べてみました。手は意外に年齢が出るものです。私も数年前から、日本で購入した絹の手袋をして寝ています。手袋をして寝るのとしないで寝るのでは、次の朝起きた時にしっとり感が違います。
【絹糸の歴史】
絹糸は蚕の繭からとった天然の繊維で、古来より珍重されてきました。紀元前2500年頃、中国黄帝の妃・西陵が、ある日繭をお茶の中に落としてしまいました。箸で拾い上げようとすると、水分で膨らんだ繭から糸が絡み付いてきました。これが絹糸の始まりだといわれています。その後、シルクロードを使い様々な国へ伝わりました。
【絹糸の主成分・用途】
絹糸は18種類のアミノ酸を含む、セリシンやフィブロインといわれるタンパク質からできています。このタンパク質は、人間の皮膚と同じタンパク質で形成されています。シルク繊維は単調な化学繊維とは違い、絹繊維の内部構造が複雑なため、表面が平らになっていません。ですから1本の糸にまとめられた時に繊維の間に多くの空気が含まれ、肌上の温かい空気が内包されます。また熱伝導率が低くなり、外からの寒さを伝えにくくするそうです。
その他にも絹の特徴として、静電気が起きにくいうえに、吸湿・放湿性に優れていることが挙げられます。紫外線もチロシンという成分が吸収してくれるので、肌に紫外線を受けにくくなります。天然繊維ですから、アトピー肌・敏感肌の方にも安心して使え、パジャマ、下着、靴下にも最適な素材です。古くから外科的手術において、縫合糸として絹繊維が用いられ、最近では、肌にも天然の潤いとハリを与えるという点から、化粧品にも多く利用されています。
絹糸工場で働いている人達は、水に繭を浸して製糸していますので、水の中にこれらの高タンパク質が溶け出し、手に馴染むことで実年齢よりも若くみずみずしい手を保っているわけです。