お口の健康
歯周病と生活習慣病

 生活習慣病の代表的な病気はガン、心臓病、脳卒中、糖尿病、高血圧などです。そして、恐ろしいことに歯周病もその1つとされています。 歯周病はサイレントキラーといわれ、重症になるまで自覚症状がありません。近年、歯周病が糖尿病、心臓病、脳梗塞、肺炎、早産・低体重児出産などのリスクを高めることが指摘されており、歯周病と全身疾患との因果関係を双方向から解明しようとする研究が数多く発表されています。歯周病は「健康を脅かす危険な状態、あるいは危険因子」と言われています。

 また、歯を失う原因の実に40%程度が歯周病によるという調査結果があります。生涯にわたって自分の歯で食事し、健やかで楽しい生活を送るためにも、予防が可能である歯周病を早い時期からケアすることが重要です。 歯周病は細菌による感染症で、歯磨きの習慣、食習慣(喫煙などを含む)、身体活動と休息などの生活習慣が、その病状を大きく左右する病気です。歯周病は口の中の問題だけではなく、歯周病の原因菌がつくる毒素や炎症を引き起こす物質は、歯周病の病巣から血液中に入り、全身に影響を及ぼします。

 では、この恐ろしい歯周病をどのようにして予防していけば良いのでしょうか?

 だらだらした飲食は、常に口の中を不潔にし、細菌の繁殖を促します。バランスのとれた規則正しい食生活は、全身の健康を促して歯周病になりにくくします。繊維性の食物などをよく噛むことは、唾液の分泌を促して歯を汚れにくくするだけでなく、歯を支えるアゴに活力を与えます。そして、細菌と炎症に対する抵抗力を高めて、歯周病になりにくくします。

 逆に糖分の取りすぎは、歯周病を起こす細菌に快適な環境を与えてしまうので歯周病になりやすくなります。更にコーヒーなどの着色性の食品を過剰にとると、歯の表面が荒れてプラークが着きやすくなります。喫煙はニコチンの作用で血管を収縮させ歯茎の血行を阻害するだけでなく、歯茎の強度を保つビタミンCをも破壊してしまいます。 喫煙者は、医学統計的に歯周病になりやすいことがわかっています。
過労、ストレスや睡眠不足は、抵抗力の減弱につながります。適度の運動と節度ある休息および就眠の習慣は、全身の健康を促し、歯周病になりにくくします。歯磨きが適切に行われないと、歯周病を起こす細菌の温床であるプラーク(歯垢)が歯のまわりにたまり、歯茎が炎症を起こし、それを放っておくと歯周病になります。

 歯周病の早期発見・早期治療や誤った生活習慣の改善のためにも、6ヶ月ごとの歯科検診と歯石除去を忘れないよう心掛けましょう。

歯周病専門医 Dr. Neal McGregor