お口の健康
インプラント その1

最近では、「インプラント治療」という言葉が、多くの人に広く知られるようになってきました。1960年代に、スウェーデンで世界初のインプラントの臨床応用がされてから、研究が重ねられ、現在では、虫歯や歯周病、事故などで歯を失った方のための最新の治療法となっています。
インプラントとは、歯の根から作る治療です。虫歯の進行や事故などで、歯を根ごとから失った場合、通常のかぶせ物や差し歯などはできません。まず人工的な根を植えてから、その上に歯を作ります。

なぜインプラント治療が良いのでしょうか? 「歯が1本ぐらいなくても」、「従来の入れ歯やブリッジでもいいじゃないか」と言う人もいますが、それは大きな誤りです。歯が1本なくなると、噛み合わせのバランスが狂ってきます。噛み合わせが悪くなると、肩こり、頭痛、めまいなどの原因になります。また、他の歯に負担がかかり、残った歯を失うのも早くなります。結果的に、健康に大きく影響を及ぼすのです。
また、どんなに良くできた入れ歯でも、違和感があり、噛み合わせる力は、本来の歯の三分の一程度でしかありません。ブリッジは、失った歯の両脇の健康な歯を大量に削って、歯と歯の間に橋を掛けなければなりません。そして、橋げたになった歯に大きな力がかかるため、その歯が早くダメになってしまいます。また、ブリッジの隙間に食べ物が挟まりやすくなるので、虫歯にもなりやすくなります。
インプラントなら、噛む力も本来の歯と比べて、変わりがありません。なぜなら、骨に埋まったインプラントが、骨としっかり結合しているからです。そして、よく噛め、おいしく食べられます。つまり、健康で長生きをするための基本的なことが続けられるということです。

患者さんの中には、そんな人口の金属が身体の中に入るのはいやだと言う方もいると思います。以前はインプラントの材料にもいろいろありましたが、現在では世界中の様々な研究結果から、チタンという金属が最も良いとされています。チタンは外科などの医療現場で、骨折時の固定ボルトなどに、ごく当たり前に使われている体に安全で、最もアレルギー性の少ない金属なので心配はいりません。

歯が抜けたままになっていたり、入れ歯又はブリッジの調子が悪い方は、かかりつけの歯科医院に相談してみましょう。インプラントの話は、次回へ続きます。

(Dr.Jonathan Hartley)