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第10回 オーストラリアの今後の就職状況 & ENSとCSL

オーストラリアの今後の就職状況
皆さん、こんにちは。早速ですが、9月23日のシドニー・モーニングヘラルド紙に「オーストラリアの人口が2049年には3500万人に増加(豪統計局)」との記事が一面トップで載っていました。これはサウジアラビアの74%の伸びに次ぐ、世界で第2位、65%の増加となります。現在のオーストラリアの人口は2180万人で、2009年3月までの1年間でも2%(43万9000人)増加しています。1985年当時のオーストラリアの人口は1600万人、それから24年で600万人近い人口増が実現していますので、これから40年間での1300万人増は、あながち現実味のない話ではなさそうです。
ちなみに日本では、2050年の人口は9500万人(現在1億2800万人)、25%の減少予想となっています。

地球温暖化や水質汚染など、環境保護の観点からは反対論もありますが、人口増加については、オーストラリア政府も経済が継続的に成長する良い傾向と考えています。サブプライムローンに端を発した世界経済の混乱で、一旦終焉を迎えたオーストラリア資源ブームですが、経済の一層のグローバル化や、中国、インド、インドネシア、トルコをはじめとするアジア圏の経済拡大と共に再燃し、更なる移民の流入と併せて、オーストラリア経済は、新たな拡大期に入っていくことが予想されます。

   もちろん「仕事」という視点でも、オーストラリアの人口増加が進むことは、雇用の機会や種類が増えることを意味しています。先述したように、日本が将来的に大幅な人口減少を迎えること(これは皆さんの年金や退職後の生活にも直結してきます)や、現在のビジネスの過当競争と飽和状態を考えると、日本人は、もっと積極的なオーストラリア就職を視野に入れても良いのかも知れません。具体的には、看護師、医師などの医療関連職をはじめ、エンジニア、弁護士、教師などの職業で、今後の需要が更に増えると思われます。これ以外の職業でも、マーケットが拡大していくにつれ、オーストラリアは、ご自身の力を試されたい、更にスキルを身に付けていきたいという方々にとって、格好のビジネス環境を提供する国になりえます。

オーストラリアでの就労可能なビザについては、隣のビザコラムをご覧いただきながら、今後のキャリアを見据えたスキルアップ留学や、オーストラリアでの就職活動について、お気軽にご相談いただければと思います。

ENSとCSL
9月23日、移民省大臣は、技術系移民のビザ審査において、以下のような審査順位を設け、「最も需要の高い職種リスト-Critical Skills List(CSL)」に記載された職種での申請を優先的に審査する旨、発表しました。

1)ENS(雇用主指名ビザ)、RSMS(地方版の雇用主指名ビザ)
2)CSLに記載がある申請職種で、州・準州のノミネーションを受けている
3)CSLに記載がある申請職種で、親族からのスポンサーを受けている
4)CSLに記載がある申請職種である
5)CSLに記載がない申請職種で、州・準州のノミネーションを受けている
6)CSLに記載がないが、MODLに記載がある申請職種で親族のスポンサーを受けている
7)その他

最も優先順位が高いENSの審査期間は約6ヶ月、CSL職種の場合には12ヶ月以内です。しかし、その他に分類されるs885など国内申請扱いのビザの場合は2012年以降、s175など国外申請扱いのビザの場合には2013年以降まで審査結果待ちになる見込みですので、ENS(地方エリアの場合RSMS)の申請への切り替えをお勧めします。
ENS申請のためには、スポンサー企業が必要になりますので、s885やs175の審査結果を待つ間、ぜひ積極的にスポンサー企業を探してください。スポンサー企業に求められる主な要件は、①財務内容に問題がないこと、②市民、永住者従業員の比率が高いこと、③市民、永住者の従業員に対してトレーニングを行っていることです。また、あまり知られていないようですが、MODL(需要職業リスト)に記載された職種(例えば、コックや美容師など)で、コース修了後6ヶ月以内なら、有利な条件でENS申請が可能です。学生時代のアルバイトをきっかけにENSをスポンサーしてもらえる可能性もあるので、在学中からスポンサー企業を探してみてはいかがでしょうか。新卒でs885を申請する代わりに、ENSを申請して、半年後に永住権を取得することも夢ではありません。

審査が長期化しても、引き続き永住ビザ取得を希望される方が多いようです。そういう方々は、温暖な気候やのびのびした環境が気に入っただけでなく、オーストラリアの将来性や、お子様の教育など10年、20年の長期的視点で将来像を描いています。審査結果を気長に待たざるを得ない場合もありますが、ぜひ長期的展望を持って永住ビザを取得し、オーストラリアでの自由な暮らしを満喫してください。
スタッフソリューション・オーストラリア メルボルン支店 人材コンサルタント 楠本 岳・ ビザコンサルタント 広本 英児