環境問題で両党対立、総選挙のキーワードとなるか
大多数が、ラッド首相を支持
ラッド政権が提案する、温室効果ガス削減計画を、国民の大多数が支持していることが、8月17日、フェアファックス紙のニールセン世論調査で明らかになった。
調査結果によると、ケビン・ラッド首相の環境取り組みを支持すると答えた国民は55%で、29%が支持をしないと答えている。
一方、排出権取引制度(ETS)実施により、国内鉄鋼業界などは、多大な費用の負担が予測されており、野党党首との対立の中、年内の解散総選挙の可能性も出てきている。

大手銀行、金利引き上げ
コモンウェルス銀行は8月11日、銀行への資金注入コストの上昇を理由に、固定金利を0.6%引き上げ、7.59%に変更した。
これは、平均的な住宅ローン返済者のひと月の返済額が116ドル値上がりすることを意味する。
一方で、住宅ローン・ブローカーのMortgage Choiceの調べによると、固定金利の需要は減っており、7月には住宅ローン承認者の4%に留まっている。
4大大手銀行の中で、固定金利を引き上げていない銀行は、ANZ銀行のみとなったが、ANZ銀行スポークスマンは、「今年末から来年上旬には公定歩合引き上げが予測されているため、今後金利引き上げの可能性はある」と語っている。(8/11現在)

サイバー犯罪、ハイテクに
8月14日、クイーンズランド州詐欺特捜班のブライアン・ヘイ刑事局長は、クレジットカードやパスポートなどに使用されている無線ICタグチップ(RFID)内の個人情報を、遠隔距離から容易に入手できる、新たな技術を使用したサイバー犯罪が、今後国内で増加する可能性があることを発表した。
これらの情報は、8月にゴールドコーストで開かれた、国際警察会議で、FBIにより報告されたもので、クレジット詐欺のみならず、他人の身分証明を利用した身分詐称が、将来重大犯罪になる可能性があるという。
ITセキュリティ専門家のジル・スレイ博士は、「この新技術を利用して、クレジットカードなどから個人情報を入手することは、いたって容易であるが、それらの情報を解読することは非常に難しい」とコメントしている。

先住民教育に資金投入
連邦政府は8月16日、アボリジニ先住民と一般の生徒間の読み書き、計算の学力レベルの差を縮少するため、先住民教育プロジェクトの一環に、700万ドルを投入することを発表した。
先住民人口の多い、西オーストラリアのキンバリー地区の学校を中心に、今後450校以上に拡声装置が導入される予定。
また、教員に不人気の西オーストラリアの、遠隔地にある学校の教員住宅の改築や修理に、500万ドルが出資される。
更には、70万ドルがキンバリー地区の生徒の読書力向上計画に、19万ドルが先住民生徒の書籍に利用される予定。

保育所、来年値上がり予定
連邦政府は、8月17日、来年7月1日より、保育サービスの向上のため、政府認可の保育所を対象に、制度を改定する計画を発表した。
新たな内容としては、保育者の増員、追加資格取得、全国の保育所基準の統一化の実施などが計画されている。
現在ビクトリア州、クイーンズランド州の保育所では、保育者1人につき、2歳以下の児童のケアは4人、その他の州は5人が平均だが、政府は、保育者1人につき児童数3人のケアを提案。また保育者は、最高4年間の高等教育レベルの教育資格が要求される。
現在は、これらの提案の実施は確定していないが、仮に全ての提案が実施される場合、子供1人に対する年間の保育費は、2012年1月には、6500ドルも値上がりすることになる。

助産師、医療保険問題
ラッド政権が提案する、医療保険に関する新法案の中で、将来、自宅出産をなくす動きが見られ、現在与野党間で意見が二分している。
新法案では、助産師の登録に賠償保険に加入していることが条件となることが提案されている一方で、現在民間保険会社では、自宅出産は保険の対象外にしている。
また、連邦政府は自宅出産における、専門職賠償保険要求への助成金を拒否しているため、将来は、内密に自宅分娩の助産をする助産師が出る可能性があるという。
自宅分娩の助産を行った助産師は、3万ドルの罰金を科せられる。
Homebirth Australiaのジャスティン・ケインズ事務官は、「政府は、今後、賠償保険に加入できない、経験豊富な助産師200人の登録を取り消すシステム作りをしているようなもので、自宅出産を希望する妊婦の選択権を無視している」と政府を批判している。
2006年に出産した28万2000人の新生児のうち、自宅で生まれた新生児は708人にとどまっている。

機内食に汚染食品
バージンブルー航空の機内食が細菌に汚染されていたことが原因で、妊娠中の乗客2人が早産を引き起こし、他乗客5人が食中毒を起こしていたことが、8月に入り明らかにされた。
汚染食品はチキンラップで、今年5月と6月のブリスベン及びゴールドコースト発の約5000便の機内で販売されていたという。
今回チキンラップから検出された菌はリステリア細菌で、配膳会社に納品された時点で、すでに傷んでいた鶏肉から検出された。
同社は6月末には同商品を回収したものの、その潜伏期間は70日間と言われているため、クイーンズランド州の保健局は、今後被害者の数が増える可能性があると警戒を呼び掛けている。
なお、被害を受けた妊婦と新生児は、その後無事に退院している。
リステリア菌による食中毒の症状は、頭痛、発熱、下痢、吐き気、下腹部の痛みなどが主な症状で、症状が悪化すると髄膜炎や敗血症を引き起こすと言われている。

専門家、将来大天災の予測
気候変動の影響で、将来オーストラリア国内における自然災害が増加、深刻化するという予測が、新たな調査報告で明らかになった。
オーストラリア戦略対策機関(ASPI)が8月10日に発表した報告によると、すでに国内で起きている気候変動により、天災の危険性は増加しており、複数の天災が同時に起きたり、これまでに天災のなかった地域などにもその危険性が広がっているという。
ASPIのアンソニー・バーギン調査部長は、「今後各州は、国のテロ対策と同等レベルで災害危機管理に取り組むべきで、そのために政府は投資をすべきである」とコメントしている。

運転マナー、悪化
多くの自動車運転者が、年々攻撃的なドライバーが増加していると感じていることが、新たな調査で明らかになった。
自動車保険会社AAMIが、2500人を対象に行った、運転マナーに関する調査の結果、約60%のドライバーが他者の攻撃的な運転により事故の巻き添えになる恐れを感じており、ドライバーが攻撃的になってきていると感じている、と答えた回答者は91%に上った。
また1996年の調査結果に比べ、運転の下手な他のドライバーの後を追う行為が5倍に、別の車の後ろにぴったりついて走る、テイルゲートの行為は4倍に増加している。
更には80%以上のドライバーが、他のドライバーに対し、怒鳴ったり、身振りで失礼な態度を示すことは許容範囲に入ると回答している。 一方、多くの自動車運転者は、攻撃的なドライバーの増加は、交通渋滞が原因であると考えている。

きゅうり泥棒の謎
今年5月から8月にかけて、農家のきゅうり50袋分(1万ドル相当)が、アデレード北部のバージニア、ウォータールー・コーナーなど10ヶ所で盗難にあった。
これに対し、警察は捜査を進めている一方で、「仮に盗難されたきゅうりを見つけても、実際にそのきゅうりが盗まれたものかを判別するのは不可能」と調査に頭を抱えている。